台湾の工業競争力、世界で11位

J120315Z8・J120314Z8 2012年4月号(J152)
国際連合工業開発機関(UNIDO)が最近発表した「2011年工業開発報告書」によると、台湾の「工業競争力達成度」(Competitive Industrial Performance、略称CIP指数)は世界で11位にランキングされ、前回から1ランクアップした。「アジアの4匹」の中で台湾が上回っているのは香港のみ。
 行政院経済建設委員会によると、この工業競争力格付け調査は2009年に世界118の国・地域を対象に調査されたもので(格付け調査は不定期)、最新の番付は今(2012)年1月に発表された。
 「2011年工業開発報告書」は現在のところ、世界で最も権威ある工業発展関連報告書で、UNIDOが作成しているCIP指数は経済圏の生産能力と製品輸出競争力により工業力を評価するもの。「工業能力」、「工業化の密度」、「世界製造業の市場付加価値(MVA) への影響力」、「製品輸出能力」、「世界製品貿易への影響力」、「輸出品質」など6つの分野(合計8つの指標)で評価を行っており、その評価結果は工業国から重視されている。
 上記報告書によると、台湾製造業の生産は多様性と持続可能性をそなえており、世界製造業のバリューチェーンと生産ネットワークにおける台湾の重要性は高まっている。経済建設委員会によると、台湾経済はまさに重要な転換期にあり、政府は「非IT産業の維新」を推進し、従来の生産を強みとする産業に工業設計、環境保護、文化創造、情報通信などの要素を組み入れて、産業の転換を助け、台湾製造業の付加価値を高めていくことを目指している。
 「工業能力」について、台湾人1人あたりのMVAは5,101米ドル(2000年の米ドルレートで換算)に達し、日本(7,929米ドル)を下回り、米国(5,334米ドル)とドイツ(5,250米ドル)並みで、韓国(4,562米ドル)を上回った。
 「工業化の密度」について、台湾の製造業のMVAがGDP(国内総生産)に占める割合は26.19%で、韓国(29.43%)を下回ったものの、日本(20.71%)とドイツ(21.72%)を上回った。
 「世界製造業の市場付加価値(MVA) への影響力」については、世界製造業のMVAに対する台湾のMVA占有率は1.68%で、シンガポール(0.45%)と香港(0.08%)を上回った。
 「製造業輸出能力」について、台湾人1人あたりの製造業輸出は8,435米ドルとなり、韓国(7,246米ドル)を上回った。
 「輸出品質」について、台湾の総輸出に占める製品輸出の割合は96.24%で、シンガポール(96.67%)、韓国(96.76%)及び日本(96.72%)と同等の水準にある。台湾の製品輸出に占める中高度技術製品の割合は71.45%で、ドイツ(71.33%)並みの水準にあり、シンガポール(69.29%)や香港(70.37%)を上回っている。
 2009年工業競争力達成度の番付1位はシンガポール、2位は米国、3位日本、4位ドイツ、5位中国、6位スイス、7位韓国、17位香港だった。(2012.03)
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