模倣品を販売、 大学光学に500万新台湾ドルの賠償金支払い判決

　大学光学科技股份有限公司（Universal Vision Biotechnology、以下「大学光学」）がオーストリアのメガネブランド「Silhouette」模倣品を販売したため、知的財産裁判所は大学光学とその行銷経理（営業部長に相当）である王崇華に対して賠償金500万新台湾ドル及び利息を連帯で支払うよう命じる判決を下した。【知的財産裁判所民事判決-100,民商訴,13-20120330】
　大学光学傘下のメガネチェーンである大学眼鏡行は台湾では三大メガネチェーンの一つに数えられている。シルエット社（中国語名：奧地利商・施楽徳施密徳国際公司、外国語名：Silhouette International Schmied AG）は大学光学が同社ブランド「Silhouette」の模倣品を販売しているとして、大学光学を相手取り、刑事及び民事訴訟を提起していた。
　大学光学の行銷經理である王崇華は1月20日台北地方裁判所の刑事法廷において、商標法違反により4ヵ月の実刑判決をすでに受けている。王崇華は審理において、「誤ってSilhouette模倣品を仕入れ、法に抵触してしまった」と答弁したが、裁判所は模倣品だと知りながら仕入れて販売したと認定した。
　商標権侵害の民事訴訟に関して、知的財産裁判所は大学光学が模倣品を販売したことは事実であると認定し、大学光学及び王崇華に対して賠償金500万新台湾ドル及び2011年4月から支払日までの利息（年利5%で計算）を連帯で支払うよう命じた。
　シルエット社が派遣した人員が2009年3月26日大学眼鏡行を訪れ、5,500新台湾ドルで「Silhouette」ブランドのメガネ1点を購入した。その価格は正規品より明らかに低かった。また、保護知的財産権警察大隊（以下、「保知大隊」)も2009年7月28日模倣品4点を押収した。大学光学は事件発覚後、自ら保智大隊に模倣品191点を提出し、鑑定の結果、計196点すべてが偽物であることがわかった。
　大学光学は以前、シルエット社の台湾代理店である鴻傳貿易股份有限公司（Great Achievement Trading Co., Ltd.）からSilhouetteブランドのメガネを仕入れており、鴻傳を通じてすべての商品の特徴が伝えられていた。法廷において大学光学はSilhouetteブランド商品の真贋を見分ける能力がなかったと弁明したが、裁判官はこの主張を採用せず、大学光学に敗訴を言い渡した。（2012.04）