強生の室内バイクが特許権侵害、187万新台湾ドルの損害賠償命令

　「X-BIKE」商標を所有するトレーニングバイク販売会社、晨昌健康科技行銷有限公司（以下「晨昌公司」）は、台湾で著名な強生運動科技股份有限公司（以下「強生公司」）が類似の製品を販売し商標権と特許権を侵害しているとして知的財産裁判所に提訴し、計375万新台湾ドル余りの損害賠償を請求した。裁判官は審理の結果、強生公司は「X-BIKE」商標を侵害していないが、確かに特許権を侵害していると判断して、187万新台湾ドル余りの損害賠償を命じた。【知的財産裁判所民事判決-100,民專訴,30-20120314】
　「X-BIKE」商標権を所有する晨昌公司は特許権を所有する満吉碩実業有限公司（以下「満吉碩公司」）とともに、強生公司が店舗及びネット上で「X-BIKE」とほとんど同じ商品を4,980新台湾ドルで販売して商標権と特許権を侵害したとして提訴し、375万新台湾ドルの損害賠償を請求していた。
　強生公司の反論によれば、「X-bike」はトレーニング器材業界で室内バイクの外観形状を形容する用語として使用されている。ましてや商品には「X-bike」以外に強生公司のブランド名「Chanson」も使用されている。さらに強生公司の商品が有する「ぺダリングだけに供され、手の訓練はできない」等の特色は原告が申請している特許とは異なる。
　裁判官は強生公司の商品は晨昌公司の商標権を侵害していないが、満吉碩公司が出願した特許請求の範囲に含まれるため、強生公司に満吉碩公司へ187万新台湾ドル余りの損害賠償を命じた。（2012.05）