IMD世界競争力番付「政府の効率性」と「インフラ」の順位は過去最高

J120601Z8・J120531Z8 2012年6月号(J154)

 経済部経済建設委員会によると、スイスローザンヌの経営開発国際研究所(International Institute for Management Development, IMD)が発表した「IMD世界競争力年報」(2012 IMD World Competitiveness Yearbook)において、評価対象である59の国・地域のうち、台湾は7位で、競争力評価4項目のうち「政府の効率性」と「インフラ」に対する評価が大幅に上ったが、「経済のパフォーマンス」と「企業の効率性」は後退した。
 同委員会の主任委員によると、台湾が2012年IMD世界競爭力ランキングにおいて前年より1ランクダウンした主因は、世界経済の景気後退により台湾の輸出が大きな打撃を受けたことにある。これは台湾の輸出市場と産業が過度に集中していることとも関連性があり、警戒すべきである。一方、喜ぶべきことは、国家の長期的発展に関連する「政府の効率性が」が5位に、「インフラ」が12位にそれぞれ上昇し、過去最高を記録した。
 また、「アジアの4匹のドラゴン(韓国、香港、シンガポール、台湾)」はいずれも輸出に大きく依存している国・地域であり、このような外向型経済体は国際的な景気の影響を最も受けやすい。今回の順位後退は台湾産業が輸出を多元化すべきであることを示唆している。このようにしてこそ世界規模の不景気が台湾にもたらすリスクを低減できる。現在、経済建設委員会は農業、製造業、サービス業から非IT領域の10産業を選び、産業維新を進め、台湾産業の多元化を徐々に進めようとしている。
 輸出市場が集中している問題については、近年台湾からアセアンへの輸出が急成長を遂げ、輸出市場の分散に多少の成果がみられているものの、さらなる努力が待たれる。全体的にみて、「経済のパフォーマンス」が後退したことは、十分に警戒する必要がある。
 IMDは今回、競争力ランキングにおいて「グローバル化」等に対する各国民の態度を調べた。その結果、台湾人は競争力向上に関連する「グローバル化」と「経済社会改革」のいずれに対してもポジティブな態度を持っており、順位はそれぞれ世界で6位と3位だった。
 IMDの競争力ランキングの評価項目は329項に達し、その3分の1はアンケート調査で行われている。今回は激変する世界経済環境において各国民がグローバル化に対してどのような態度を持っているのかを調べるためにこの質問が追加された。(2012.05)

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