美MPSが特許権侵害訴訟で勝訴

　米モノリシック・パワー・システムズ社（中国語名：美商茂力科技股份有限公司、英語名Monolithic Power Systems, Inc.、以下「MPS」）と天鈺科技股份有限公司（Fitipower Integrated Technology Inc.、以下「天鈺科技」）との間の特許権侵害訴訟を巡り、知的財産裁判所は2012年6月14日、MPSが台湾で登録した特許第I299935号「パラサイト素子による電気回路のノイズ及びリンギングを抑制する能動制御装置を使用したスイッチモード・パワーサプライ及びスイッチング・レギュレータ」（Switch Mode Power Supply And Switching Requlator Using An Actively Controlled Damping Device For Suppressing Circuit Noise And Ringing Due To Parasitic Elements）」を天鈺科技が侵害したと認定した。【知的財産裁判所民事判決-99,民專訴,59-20120614】
　同裁判所の判決によると、天鈺科技はTA2154、FR9758、FR9706及びFP6340を含むMPS特許権侵害物の製造、使用、販売のためのオファー、販売、輸入を行ってはならず、すでに製造した特許権侵害物は廃棄するとともに、対外的にTA2154、FR9706及びFP6340の規格書を提供してはならない。裁判所はさらに、MPSに対する損害賠償金180万新台湾ドルの支払いを天鈺科技に命じた。
　天鈺科技は2010年5月1日に宣鈦科技（TechPower Semiconductor Co., Ltd）を買収したため、MPSが台湾の知的財産裁判所に提起していた訴訟案件2件についても概括的に引き受けており、現在いずれも審理段階にある。
　天鈺科技側はMPSの特許権を侵害していないため、知的財産裁判所による最新の判決には不服だとし、上訴する構えだ。（2012.07）