士林電機の自動車部品を模倣、商標権侵害額は1億新台湾ドル以上

J120722Y2・J120722Y6 2012年8月号(J156)

 物価が高騰し、自動車部品(コンポーネント)の価格が高くなっているため、商標コピー商品も機に乗じて荒稼ぎをしている。保護知的財産権警察大隊(以下、「保知大隊」)は自動車部品販売店が著名ブランド「士林電機」のワイパーモーター、ファンモーター・アセンブリ等の商品を安価に販売しているのを発見した。さらに調査と証拠収集を行ったところ、呉容疑者の販売する関連自動車部品(コンポーネント)がコピー商品であることが確認されたため、裁判所の捜査令状を携えて新北市林口区に向かい、呉容疑者を逮捕するとともに、「士林電気」商標をコピーした部品の製品、半製品を合計410点、商標シール6,769枚、関連の自製工具数点、士林商標の刻印ステンパー、プレス台、コンバータ等を押収した。商標権侵害商品の市価総額は1億新台湾ドルを上回る。
 呉容疑者によると、警察が摘発した「士林電機」商標をコピーしたワイパーモーター、ファンモーター等自動車部品の大部分は第三者から商標の無いモーター部品を輸入し、自ら「士林電機」商標を刻印した後、生産、組立、テストを行い、最後に各地の自動車修理工場へ販売したものだという。このコピー商品は価格が安く、製品1点あたりわずか600新台湾ドルのため、購入する消費者が後を絶たなかった。
 士林電機廠股份有限公司(Shihlin Electric & Engineering Corp.、以下「士林電機」)によると、純正品は1点あたり750新台湾ドル前後で、現在市場に出回っている同社の製品を模倣したワイパーモーター、ファンモーターは外観、包装ともに純正品に酷似しているため、消費者は外観から見分けることができず、さらにコピー製品は純正品よりも安いため、事情を知らない自動車の所有者は安く手に入れたコピー製品を純正品だと思い込んでいる。これは車両装置の破損を招く他、走行安全にも深刻な影響をもたらす。
 保知大隊によると、今回は商標使用を許諾されていない違法メーカーがサードパーティの部品を純正品と全く同じ包装に入れたり、部品ラベル等を模倣したりするなどして、「士林電機」商標を模倣したワイパーモーターとファンモーター部品を販売した。これは権利侵害を構成するのみならず、商標法等の関連法規にも違反している。呉容疑者は事情聴取を行った後、商標法違反により送検された。現在警察ではコピー製品の流通に関する追跡を拡大している。(2012.07)

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