「R&D 100 Awards」 台湾は7つの賞を獲得

J120704Y8・J120704Z8 2012年8月号(J156)

 「科学技術のオスカー賞」と呼ばれている「R&D 100 Awards」(米R&Dマガジン社主催)の受賞リストが発表された。経済部がサポートしている「科専計画(Technology Development Program)」の研究開発チームは2011年に4つの賞を獲得したが、2012年は7つの賞を獲得し、米の有名ラボOak Ridge National Laboratoryと並んで受賞数が最も多い研究チームとなった。受賞数は工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute)が6件、資策会(Institute for Information Industry)が1件であり、世界の革新技術一千件余りの中でも突出しており、素晴らしい成果をあげた。
 経済部の杜紫軍次長によると、経済部が推進している「科専計画」は大きな成果を上げている。2011年には2,292件の特許を出願し(海外向け出願件数全体の57.5%を占め)、国内外で1,505件の特許を取得した(海外での取得件数全体65.7%を占めた)。また研究成果の応用を推進するため、2011年には特許1,177件が産業界で応用され、920社に移転され、企業による414億新台湾ドルの投資を促し、その生産額は700億新台湾ドル増加するとともに、8,000人以上の就業機会を創出した。長年にわたり経済部は「科専計画」を通じて最先端技術や重要技術の研究開発及び産業化を推進し、新興産業の発展をもたすとともに、非IT産業の高付加価値化を促進してきた。各部門の努力の結果、毎年素晴らしい成果をあげている。同計画のたゆまぬ努力に伴い、研究成果の質、量ともに向上し続けている。
 今回、工業技術研究院が受賞した6件の技術は、「リグニンベースポリマー技術(Lignoxy - LBP, lignin-based polymer technology)」、「熱電材料とモジュール技術(TEMM - Thermoelectric material and module technology)」、「スライドライター-ミクロ構造の太陽光発電集光器技術(Sidelighter - Optical microstructure-based concentrator photovoltaic technology)」、「低温大気圧プラズマコーティング技術(ae Plasma - Atmospheric environment plasma coating technology)」、「軽量高明度LED電球技術(Light & Light - A19 LED Light Bulb Technology)」、「電気メーター用便利クランプ技術(AVA Clamp - Clamp-on voltage and current meter technology)」。いずれも高い価値を有する革新技術で、人類のニーズや生活の利便性から出発し、産業のために高い付加価値を生み出している。
 さらに資策会のスマートネットワークシステム研究所(智慧網通系統研究所、Smart Network System Institute)と全信創意科技(2D Allinace)が開発した「RFID金属製品読取技術(RFID-mf: Metal-friendly RFID technology for metallic objects)」は2回連続で受賞しており、台湾ITのソフト・パワーが再び世界の舞台で輝きを放った。
 「R&D 100 Awards」は科学技術領域における年に一度の世界的イベントであり、多くの著名な研究機関、大学、企業が研究成果を示す場となっている。国際的な専門家が革新性と市場価値を審査基準としてその年の最優秀技術を千件以上から選抜している。台湾の研究機関はNASA、アルゴンヌ(Agronne)国立研究所、ハーバード大学等と肩を並べて受賞している。台湾は「科専計画」を長期にわたって推進してきたことにより、その技術力は世界で一流の水準に達している。(2012.07)

TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor