知的財産局が2012年第2四半期の知的財産権状況を発表 台湾での特許・商標出願は日本企業が最多

J120802Y1・J120802Y2 2012年9月号(J157)

 知的財産局が発表した2012年第2四半期の知的財産権統計資料によると、商標及び特許(発明特許・実用新案・意匠を含む)の出願件数はいずれも増加している。商標については、登録件数が19,739件に達し、前年同期比で17.01%増加している。出願人の国籍別にみると、台湾人が14,882件、外国人が4,857件で、いずれも2000年第1四半期以来の最高記録を更新した。特許については、2012年第2四半期の出願件数は20,972件に達し、前年同期比で5.20%増加している。そのうち台湾人が13,395件、外国人が7,577件で、ぞれぞれ前年同期比で4.61%増、6.25%増となっている。
 
審査状況については、知的財産局が全力で「特許審査順番待ち案件削減計画」を推進しており、効果が現れ始めている。2012年第12四半期の発明特許審査完了件数は21,185件で、2011年同期に比べ27.9%増加しているのみならず、初めて実体審査請求件数21,086件を上回った。その中で6月の発明特許の審査完了件数3,799件は実体審査請求件数3,452件を大幅に上回り、審査順番待ち件数の増加は鈍化し、第2四半期からやや減少して160,380件となっている。また、審査意見通知書の通知件数は2012年第12四半期に22,917件に達し、前年同期比で26.8%と急増した。そのうち6月は4,536件に達し、初回通知までの平均期間は2012年第1四半期の41.37ヵ月から第2四半期には40.96ヵ月へと短縮された。
 
2四半期の台湾企業による発明特許出願件数をみると、鴻海精密工業股份有限公司(Hon Hai Precision Ind.Co.,Ltd.)が829件で首位を守り続けている。友達光電股份有限公司(AU Optronics Corp.)は第1四半期に6位だったが、第2四半期は122件で2位に躍り出ている。宏碁股份有限公司(Acer Incorporated)は3位に後退。一方、海外から台湾への発明特許出願件数をみると、日本が2,773件で最も多く、米国の1,667件やその他の国を大きく上回っている。韓国は3位。日本の出願件数は前年同期比で8.53%増加しており、日台関係がより深くなっていることがうかがわれる。中国大陸は5位で、前年同期比で157.94%増加し、成長率をみると最も高い。
 
さらに、第2四半期に商標登録出願を行った外国出願人の国籍をみると、日本が1,085件で首位を守り、米国が914件で2位。中国大陸はその後を追い、出願件数は783件に達し、前年同期比で55.98%成長しており(成長率については最高)、中台の民間交流が頻繁になっていることがうかがわれる。双方の主務官庁が互いに協調・処理しているため、中国大陸は台湾における特許の布陣と商標権の保護を以前より積極的に行い、重視しつつある。
 
知的財産局によると、第2四半期の特許及び商標のデータから、各国から台湾への特許・商標出願件数がいずれも増加していることがうかがわれるが、今後も成長するかどうかについては、さらに四半期毎に観察していく必要がある。知的財産局が審査順番待ち特許出願案件数の削減に努力してきた成果が現れ始めている。同局の職員が全力で削減に努力し、かつ2012年には任期限定で採用した特許審査委員が審査作業に協力し始めているため、今年下半期の審査意見通知書の通知件数は過去最高をさらに更新し、審決件数も大幅に増加することが予測され、知的財産局では年末には審査順番待ち特許出願件数が16万件以下にまで減り、審査着手後最終処分までの平均期間(平均最終処分期間)も本格的に短縮し始めることを見込んでいる。(2012.08

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