FBでブランド模倣品を販売、　商標権侵害額は1000万新台湾ドル

　コミュニティサイトがオークションサイトに変身した。フェースブック(FB)の「友達を招待」を使えば公開のオークションサイトより閉鎖性が高まるため、林○○（女性）は2年にわたり中国の大手ショッピングサイト「淘宝網（タオバオワン）」で安く調達したハローキティ、シャネルの装飾品、腕時計等の模倣品をオークションサイトの代わりにFBで販売し、十倍以上の利ザヤを稼ぎ、その侵害額は1000万新台湾ドル以上に達する。これは台湾で稀に見るFBで摘発された商標権侵害案件となった。
　保護知的財産権警察大隊（以下、「保知大隊」)嘉義中隊によると、FBは半閉鎖性コミュニティサイトに属し、双方が友達にならないとメッセージやウォールへの投稿を見ることができない。さらに台湾には支社がないため、利用者のデータを閲覧することが難しく、模倣品業者は捜査を避けるために近年オークションサイトではなくコミュニティサイトで模倣品を販売するようになってきている。これは模倣による商標権侵害の新たな形態だといえる。
　林○○は商品情報の更新が速く、装飾品の多くは数百新台湾ドル、ダイヤモンドウォッチも5000～6000新台湾ドルと安いため、良いものが安く買えると評判になり、「友達」が3000人以上参加した。保知大隊は多くの時間を新竹竹北での監視に充て、林容疑者を借家で逮捕した。1000件余りのブランド装飾品、ハローキティの雑貨、300本余りのLVやハローキティのダイヤモンドウォッチの模倣品を押収した。林○○によると、Yahoo奇摩や露天拍賣のオークションサイトは手数料を払わなければならず、警察にも目をつけられやすく、一方コミュニティサイトで友達を選んで販売すればリスクが減るため、FBで販売したという。（2012.08）