工業技術研究院、台湾IP取引の国際化を積極的に促進

J120924X5・J120924Y5 2012年10月号(J158)

 台湾の知的財産(IP)の流通運用をより国際化させるため、財団法人工業技術研究院(ITRI)技術移転センター(Technology Transfer Center)が経済部工業局から運営を委託されている台湾技術交易(Taiwan Technology Marketplace)整合服務中心(TWTM統合サービスセンター)は先ごろ、スロバキア科学技術情報センター(Slovak center of scientific and technical information 、略称SCSTI)、インドの技術サービス仲介会社SkyQuest、日本の(社)首都圏産業活性化協会(TAMA Industrial Vitalization Association Inc、以下「TAMA協会」)、東京農工大学の産官学連携・IPセンター(Center for Innovation and Intellectual Property、略称CIIP)とそれぞれ協力覚書(MOU)を締結した。これにより台湾と海外の技術サービス機関との提携、IP取引の国際化を促して、台湾と海外のIP市場の連結を加速していく。
 技術移転センターの王本耀主任によると、経済部工業局はITRIの強大な技術移転力と結合することで、世界の機関、技術サービス業者、メーカーとIPに関する協力覚書を締結し、IPの流通運用の機会を増やすことを希望している。さらに、工業局はここ数年連続で外国と技術使用許諾に関する協力覚書を交わしており、この枠組みを通じて、国際IP取引マーケットプレースを提供し、締結した機関が所有する重要なIPの移転先を見つけると同時に、経済部工業局傘下のTWTM統合サービスセンターに参加するメーカーが必要とするIPを探すことにより、このプラットフォームでIPの輸出入を行うという最終目標を達成することを目指している。
 王主任によれば、今回のスロバキアSCSTIは政府機関で、同国の学術、技術及び特許を広めるのに力を入れている。スロバキアはとくにバイオ領域が強く、ITRIと契約を交わした後、クロスライセンスのシステムを通じて台湾のメーカーとバイオ領域IPの交流を行い、双方がIPの応用をさらに拡大することを希望している。
 SkyQuestは世界とインドのIPを結びつける仲介サービス業者で、グローバル化された検索、評価、調達の技術を持っている他、IPの技術移転及び商品化に力を入れている。さらに特定の技術や商品について市場調査やビジネスパートナーのスクリーニングなどを行っており、SkyQuestと協力覚書を交わしたことで、台湾の業者がインド、さらには世界のIPを取得できると同時に、台湾のIPもインドや世界の市場で認められ、双方がIPの価値創出と流通運用の機会を高めることができると期待されている。
 また、日台関係がより密接になっている中、ITRIは日本のTAMA協会や東京農工大学と協力覚書を交わしている。王主任によると、2011年TWTMはTAMA協会を通じて台湾の順亮電機と日本の本川電機の提携を促し、双方とも相互交流によって良好な成果をあげたため、TWTMはさらにTAMA協会と協力覚書を交わしてIPの交流と宣伝を行うことにした。さらに東京農工大学はかつて絹紡績技術を開発した大学で、膨大なIPを蓄積しており、CIIPを設立している。TWTMがCIIPと協力覚書を交わしたことで、双方のIPが流通し合い、IPの布陣に関してよりパーフェクトで厳密なポートフォリオを形成することができ、産業上の特許防衛においても協力し合い、IPの産業利用を促進できると期待している。(2012.09)

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