台湾の「ビジネスのしやすさ」は世界16位、9ランクアップ

J121024Y8 2012年11月号(J159)
世界銀行が10月23日に発表した「2013年ビジネス環境の現状(Doing Business 2013)」報告書において、台湾の「ビジネスのしやすさインデックス(Ease of doing business index)」は世界185経済体の中で16位に番付され、昨年から9ランクアップし、過去最高の順位となった。
 世界銀行の報告書「Doing Business」は国家のビジネス法規が企業経営のしやすさを評価するもので、10項目の評価指標から構成されている。経済建設委員会の分析によると、今回台湾は評価指標10項目のうち、台湾は以下の3指標で大きく順位を上げている。「建設許認可取得」が67ランクと最も大きく上昇し、次に「投資家保護」が47ランク、「課税」が10ランクそれぞれ上昇している。さらに「貿易」も4ランク順位を上げている。ただし「資金調達」と「契約の履行」の順位は思わしくない。
 その中で「建設許認可取得」が最も大きく前進した主な理由は、台北市が建築リスク管理クラス分け措施を採用し、今年(2012年)3月に「倉庫建設許可ワンストップカウンター(One-Stop Counter for Warehouse Building Permit)」を「五階以下の(工場、倉庫、オフィスビル)建設許可ワンストップカウンター(One-Stop Counter for Building Permit (For Factories, Warehouses, or Office Building of Five Stories or Lower)」に拡張し、大幅に申請手続きを簡素化して認可に必要な時間を短縮したためで、順位は2011年の76位から9位へと上昇している。
 「投資家保護」が二番目に大きく前進した主な理由は、2012年1月に「公司法(会社法)」第8条(影の取締役に関する規範)、第206条(取締役が取締役会議で自らの利害関係を説明する義務)、「證券交易法(証券取引法)」第171条(会社代表者の職務背任に対する刑事処罰)の改正がそれぞれ公布され、2月には金融監督管理委員会による「上場企業の資産取得・処分に関する処理準則(Regulations Governing the Acquisition and Disposal of Assets by Public Companies)」の改正(関連当事者取引に関する規範強化)が公布されたためだ。
 さらに「課税」が10ランクアップした主な理由は、交通部による自動車燃料使用費のオンライン納税システム導入、財政部による営利事業税申告の簡素化等の措置が評価されたため。まだ「貿易」が4ランクアップしたのは、財政部が輸出入書類の準備時間を短縮したためだ。
 世界銀行によると、英国、米国、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ及び北欧諸国が上位20ヵ国の主流であるが、東アジア諸国も積極的に改革を進め、世界の注目を集めている。2013年報告書ではシンガポール、香港が世界で首位を、韓国とマレーシアはそれぞれ8位、12位を占めている。台湾も今回は努力して、タイ(18位)と日本(24位)を上回る16位という好成績を収め、アジアでは5位を占めている。(2012.10)
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