台湾とドイツの税関が協力協定を締結、国際通関業務協力がより一歩前進

J121008Y8・J121008Z8 2012年11月号(J159)

 ドイツ連邦財務省税関刑事局長(President of German Customs Investigation Bureau (ZKA))の Norbert Drude氏が台湾の財政部次長兼関税総局代理局長である黄定方氏と「台湾税関・ドイツ税関間の通関詐欺撲滅協力協定(The Arrangement on Cooperation between the Taiwan Customs Service and the German Customs Service to Combat Customs Fraud)」を締結した。同協定締結は、双方の税関による違法貿易の撲滅と合法貿易の保障に対する決意を示すものであり、また台湾税関が積極的に行っている国際協力推進にとって大きな前進でもある。
 税関総局の官員によると、「通関詐欺」とは通関書類の偽造や虚偽の申告を指す。EU加盟国は中国からの輸入製品の多くに反ダンピング税を課しており、一部の中国企業がそれを避けるために原産地証明を偽造したり、台湾を迂回して台湾製だと虚偽の申告をしたりしている。ドイツ税関はこれを撲滅重点として挙げている。
 さらに関税総局によると、ドイツ連邦財務省税関刑事局捜査組のMatthis Haessner組長が2009年1月に台湾を訪れ、通関業務協力の意向を伝えたため、税関総局はすぐに上記「台湾税関・ドイツ税関間の通関詐欺撲滅協力協定」の草案を作成し、その後3年にわたる協議を経てついに合意を達成し、2012年8月30日に行政院を通過した。
 双方の税関は同協定を締結した後、すぐに第一回会談を開き、今後の双方の通関業務協力と交流の土台を築いた他、協力事項について十分に討論し、意見を交換した。最終的に、台湾側の関税総局査緝処処長(Director of Department of Investigation of DGOC)とドイツ側の税関刑事局捜査組長(ZKA Department leader)が連絡の窓口となり、協力強化と連絡を担当することになった。
 税関総局によると、台湾の税関にとってドイツとの協力協定は、EU、中国に続くもので、海外とのリンクにおいてさらなる大きな前進だといえる。双方が対等な土台の上で緊密に協力し合い、共に犯罪撲滅と貿易障壁排除を行っていくことが期待される。(2012.10)

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