オンラインゲームのプライベートサーバ架設、知的財産裁判所が無罪判決

J130429Y3 2013年5月号(J165)

 著名オンラインゲーム「天堂二(リネージュ2)」を代理する吉恩立数位科技股份有限公司(NC Taiwan Co., Ltd.)はプライベートサーバオペレータが料金を徴収するのに協力した何○○3人を著作権法違反の容疑で告訴し、第一審では有罪判決が下されたが、第二審の知的財産裁判所はプライベートサーバオペレータがゲームを書き換えたり、コピーしたりしていないことから無罪判決に転じた(知的財産裁判所刑事判決-101,刑智上訴,42-20130403
 
台湾のオンラインゲームプレーヤーは約500万人に達し、産業規模も200億新台湾ドルを突破している。一部の業者はこれに便乗して利益を得ようとプライベートサーバを架設し、ゲームのログイン経路を変更して、プレーヤーが安い料金でゲームを楽しんだり、バーチャルな宝物を購入したりできるようにしている。いわゆる「プライベートサーバ(中国語で「私服」)」とは、ネット接続機能を有するPCゲームの中において、オフィシャルサイト関係者以外が設置し、オンラインゲームサービスを提供するサーバを指す。さらにプライベートサーバとオフィシャルサイトとのゲーム内容が全く同じであるため、オフィシャルサイトからプレーヤーを大量に奪っている。
 
第一審判決書において、郭○○は中国に「天堂二」等のプライベートサーバを架設し、対外的に料金を徴収して営業していた。ゲーム会社は何○○を著作権法違反の幇助犯であるとして告訴し、何○○等3人は20121月に台中地方裁判所から4ヵ月等それぞれ異なる刑期を言い渡され、郭○○は依然として指名手配されている。
 
何○○等3人は第一審判決を不服として知的財産裁判所に上訴し、IDを貸しただけで、サーバを設置したわけではないので、違法だとは知らなかったと主張した。合議法廷はプライベートサーバにおけるモンスター退治、(キャラクターの)パワーアップはいずれも正規版ゲームの内容で、違法にゲーム内容をコピーしていない。さらにIPアドレスの変更は創作の変更ではないので、著作権を侵害しておらず、且つIPアドレスは著作権法で保護される客体(著作)ではないため、何○○等3人に無罪判決を言い渡した。本件はさらに上訴できる。(2013.04

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