「朵麗蝶蘭」を「蝴蝶蘭」の名義で中国への品種権出願可能に

J130526Y1・J130526Z1 2013年6月号(J166)

 「両岸第2次植物品種権工作組会議(両岸第2回植物品種権作業チーム会議)」で大きな収穫が得られた。中国側が台湾の「麗蝶蘭(ドリティノプシス属ラン)」を「蝴蝶蘭(ファレノプシス属ラン)」の名義で中国当局へ品種権を出願することに同意した。さらに中台双方の審査及び検定の技術に関する格差を縮小するため、行政院農業委員会は今年(2013)蝴蝶蘭、バラ、モクセイ、グアバ等4品目の作物を選定して検定技術交流を行い、検定試験方法を相互認証することにより、検定コストの削減を目指すことにしており、順調にいけばその他の作物にも拡大する計画だ。
 
農業委員会の説明によれば、「麗蘭」と「蝴蝶蘭」との交配により生まれた「麗蝶蘭」は外観だけでは蝴蝶蘭と見分けがつきにくく、英国王立園芸協会(RHS)は昨年(2012)すでに「麗蝶蘭」と「蝴蝶蘭」をいずれも「蝴蝶蘭屬」として登録することを発表している。台湾も今年3月に農業委員会のラン科作物品種審議委員会において、「麗蝶蘭」と「蝴蝶蘭」を併せて「蝴蝶蘭屬」として品種権を出願させることを決定した。さらに台湾産「麗蝶蘭」が中国で品種権を取得して保護を受けられるように、農業委員会は今年4月に「両岸第2次植物品種権工作組会議」で中国に対し、海外と同様に「蝴蝶蘭」と「麗蝶蘭」をいずれも「蝴蝶蘭」として品種権出願の受理を行うよう提案した。交渉の結果、即日から「麗蝶蘭」を「蝴蝶蘭」の名義で中国への品種権出願ができるようになった。
 
また、中台双方の品種検定技術に関する格差を縮小し、品種権の審査を加速することについては、農業委員会によると、20106月の「海峽両岸智慧財産権保護合作協議(両岸海峡知的財産保護協力協定)」調印以降、台湾で育成される新品種を中国へ品種権出願できるようになり、毎年両岸植物品種保護セミナーや作業チーム会議において双方の品種権出願等に関する問題を協調している。但し、実務面では今後さらに交流や協調を通じて品種権の審査及び試験等に関する協力推進を行い、双方の品種権者の権益を確保するために努力していく必要がある2013.05

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