米ピッツバーグ国際発明展で、台湾が金賞37個を獲得
J130623Y1・J130623Z1 2013年7月号(J167)
2013年第28回米国ピッツバーグ国際発明展(Invention & New Product Exposition、略称INPEX)の発表によると、台湾は参加作品89点のうち、金賞37個、銀賞33個、特別賞5個を獲得した。2012年に比べて受賞数は減ったものの、総合成績は参加国二十数ヵ国中、米国に次いで2位。受賞作品の中でも、紅崴科技集団(GoodARCH)が開発した「土踏まずの外転力調整構造を有するインソール及び矯正シューズ」は特製インソールと遠赤外線で骨格を矯正し、脊椎のストレスを軽減できるという発明で、金賞のみならず同展で2番目に大きな賞「Grand Prix 1st Runner-Up Award」を獲得した。台湾からの参加作品として同賞を獲得したのは初めて。
また大江生医股份有限公司(Tci Co., Ltd)の「肥満遺伝子検査チップを組み合わせたカスタマイズ化痩身営養補助処方」は、特殊なスティックで口腔粘膜(検体)を採取して12組の肥満関連遺伝子を検査し、複数のDNAマイクロアレイを観察することにより5日以内にユーザーの肥満確率を算出し、さらに営養食品で体重をコントロールするというもので、「ファー・イースト最優秀発明賞(Best Invention of the Far East award)」を獲得した。
さらに、以下の2作品は「韓国特別賞」を獲得した。一つは台湾光繊股份有限公司(Taiwan Plastic Optical Fiber Co., Ltd.)の「透光イメージウォール」。1平方メートルのセメント製ブロックウォールの中に4万個の光ファイバーケーブルを排列することで、内側から投射した映像をウォールの外側へ映し出し、広告ウォールの効果を達成することができる。消費電力はLED看板のわずか6%で、価格も半分ですむ。もう一つは、勝華科技股份有限公司(Wintek Corporation)の「薄型無ライトガイドプレート平面光源」。従来のバックライトモジュールの代わりにセカンダリ光学レンズを使用することにより、ライトガイドプレートや複数の光学フィルムを使わずにすむというスリムな埋め込みライトで、コストは3割減、重量も4割余りの軽量化を達成している。
遠東科技大学の「シトラス系エッセンスオイルの抽出と応用」は、水分、テルペン又はワックスエステル等の物質を分離、純化する製造工程であり、冷搾抽出設備を改良することでエッセンスオイルの品質を大幅に向上できるため、「食物及び飲料ジャンル」の金賞だけではなく、「ポーランド特別賞」も獲得した。
台湾発明協会の陳宗台執行長によると、今年は参加企業が最も多い年となった。また、またピッツバーグが医療及び関連機器産業の生産拠点である上、国際社会では近年肥満等の健康に関する話題が注目を集めているため、医療関連の発明が台湾の受賞作品の4分の1を占めた。(2013.06)