国家実験研究院がIPCIデータベースを設置、産学の連結に一助

J130611Y1・J130611Y5 2013年7月号(J167)

 国家実験研究院(NARL)の科技政策研究與資訊中心(Science & Technology Policy Research and Information Center、略称STPI)は611日に「台湾アカデミック・パフォーマンスの向上及び転化」と題する記者会見を開き、世界で初めてアカデミック・パフォーマンスの産業応用潜在力を評価できるデータベースを確立したと発表した。
 
STPI30近い国際的学術誌論文と米国特許統計を組み合わせて、科学研究知識創出と産業との連結分析データベースIntellectual Property Citation Index、略称IPCI)」を確立した。これは従来の学術論文データベースでは回答できなかった問題(例えば研究成果の産業研究開発に対する影響)を解決できる。
 統計によると、特許に引用された論文には比較的高い学術上の相対的影響力があり、他の論文に引用された平均回数は世界平均の3倍以上に相当する。特許の角度からみると、引用科学文献はオリジナリティと品質がより高い。ここから判るように、学術研究と産業とは互い影響し合い研究開発全体を高める効果があり、学界と産業界の双方向の交流を強化するだけではなく、学校の研究開発水準を高め、産業レベルアップ促進と経済発展を促すことができる。台湾では学界と産業界からの共同発表論文や学界からの特許出願件数が成長しており、これらはいずれもここ10年における台湾産学間リンクの強化を示すものである。これだけに止まらず、各国が米国で取得した特許に引用された台湾の学術文献統計からも、外国が引用する台湾科学文献が近年大幅に増加していることがわかり、これは台湾の学術研究の成果と水準が外国企業に評価されつつあり、その特許発明を啓発していることを示すものである。主要各国の学術論文が特許に引用された比率のランキングをみると、台湾は20032007年に15位、20082012年には16位に番付され、海外で徐々に地位を確立していることが分かる。
 
さらに、IPCIデータベースが発表する「世界の大学が産業界の研究開発(R&D)に与える影響力ランキング」と「アジアの大学が産業界の研究開発に与える影響力ランキング」は、台湾の大学が産業界(分野別)の研究開発に対してどれだけの影響力があるかを理解できるだけではなく、産学マッチングのツールとして活用し、企業がいかに技術を学術とリンクするか、また学術機関もいかに企業とリンクするか、を考える際に役立つことが期待される。2013.06

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