台湾とシンガポールがAEO相互認定協定に調印、電子・石油化学・プラスチック業界に恩恵

J130904Y8・J130904Z8 2013年10月号(J170)

 財政部関務署によると、台湾とシンガポール双方の税関は台湾の安全認証AEO(Authorized Economic Operator;AEO)計画とシンガポール安全貿易パートナー(STP)計画を通じて、7月下旬に相互認証協定(MRA)に調印した。双方の税関は10月から3ヵ月にわたり、数社のAEO事業者について相互認証協定パイロットテスト(MRA Pilot)を行う。評価結果が良好であれば、すぐに全面的なAEO相互認証を開始する予定だ。
 関務署は、台湾とシンガポールの税関がAEO相互認証協定に調印したことで、二国間の商品貿易の安全性と迅速性を有効に高め、双方の貿易発展を促進するだろうと強調した。同協定を通じて、双方の税関が相手側のAEO検査結果を承認し、AEO事業者に対して輸出入製品の検査抽出率を下げる等の優遇措置を与え、それに続く業者の物流管理においてJust-in-Timeやゼロ在庫を実現し、サプライチェインにおいて荷主から最終顧客まで(end to end)商品を運ぶ安全性を強化することで企業競争力を高めるのに協力する。
 関務署によると、台湾は2009年末からAEO制度を導入し、2013年8月26日までに認証を受けた事業者は588社に達している。その中の363社は一般AEO(General AEO)、225社は安全認証AEO(Security and Safety AEO)。統計によれば、シンガポールは台湾にとって4番目、台湾はシンガポールに取って9番目の規模を持つ貿易相手国となっている。2012年台湾とシンガポールの貿易総額282億米ドルに対して、台湾AEO事業者のシンガポールとの貿易額は合計58億米ドルに達し、全体の21%を占めている。このため同協定の調印は双方の経済貿易発展に対して重要な意味を持つ。今後、日月光半導体(Advanced Semiconductor Engineering, Inc.)、矽品精密工業(Siliconware Precision Industries Co., Ltd.)等の電子産業はシンガポールとの貿易往来が密接であり、それに次いで石油化学とプラスチックの産業も密接なため、これらはいずれも同協定から恩恵を受けることが期待される。
 2012年11月には米国とAEO相互認証協定を結んでいるため、シンガポールは台湾にとって2番目のAEOパートナーであり、また台湾がアジアにおいて最初にAEO相互認証関係を確立した国家でもある。現在、関務署は台湾の主要貿易相手国の税関とAEO相互承認に関する協力を行う機会を積極的に探しており、今後はさらに多くの国とAEO相互承認協定を結ぶことになるだろう。(2013年9月)

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