台湾・シンガポール間で経済連携協定に調印 金融提携の範囲拡大、ビール/半導体/通信設備に有利

　台湾とシンガポールは2013年11月7日、台湾シンガポール経済連携協定(Agreement between Singapore and the Separate Customs Territory of Taiwan, Penghu, Kinmen and Matsu on Economic Partnership、略称「ASTEP」）に調印した。これは台湾が東南アジア国家と調印した初の経済連携協定(EPA）となる。
　経済部の説明によると、シンガポールは東南アジアにおける貿易ハブ（中継地）であり、その貿易体制は国際的な規範と高度に連結しており、31の貿易パートナーと20項目の自由貿易協定（FTA）を締結している。経済貿易方面における布陣が整っており、多くの国がシンガポールを東南アジアにおいて最初にFTAを締結する対象として選択している。ASTEPの調印は台湾とシンガポールとの提携促進や東南アジア国家との経済貿易交流の発展に大きく寄与するとともに、台湾にとって地域統合への参加、アジア太平洋地域との連結、グローバルな展開という政策目標に向かって重要な一歩を踏み出すことを意味する。
　ASTEPは計17章から成り、物品貿易、原産地規則、税関手続き、国境を越えるサービス貿易、投資、政府調達、貿易の技術的障害、食品安全検査及び動植物防疫・検疫、電子商取引、競争政策、知的財産、紛争解決、制度に関する取決め及び一般的な共通議題（前文、設立条項、定義、一般的例外、透明化、行政条項及び最終規定）など幅広いテーマが盛り込まれている。（2013年11月）