クラウド産業サプライチェーンに参入、工研院がOCP認証センター設立

　工業技術研究院（Industrial Technology Research Institute、以下「工研院」）は2014年3月3日に世界初のオープン・コンピュート・プロジェクト認証センター（OCP Certification Testing Center）をオープンするとともに、3月4日には「OCP台湾フォーラム（OCP Taiwan Forum）」を開催した。

　今回のフォーラムには世界的に著名なクラウドサービス業者であるFacebook、RiotGames、データホテルを招き、OCPのシステム構築や維持、運営、使用について経験を分かち合った。また、世界の大手である広達（Quanta）、緯穎科技（Wiwynn）、Intel、Microsoft、Hyve、MellanoxもOCPの世界における発展状況と今後の動向について発表した。さらに「OCP台湾」と「OCPジャパン」はMOUに調印し、双方はOCPのオープンなスペック・スタンダードをアジア太平洋地域にまで拡大していくことを目指していく。

　「オープン・コンピュート・プロジェクト（OCP）」はFacebookが2011年に世界のメーカーに呼びかけ設立した非営利組織であり、それが推進する「高効率」、「省エネ」のクラウドデータセンターの設計アーキテクチャは、クラウド産業において世界で通用する重要なスペック・スタンダードとなっている。工研院は経済部の指導の下、クラウドデータセンターのためのハード・ソフトを研究開発して、国産クラウドデータセンターのプラント輸出のための礎とする他、台湾クラウドコンピューティング産業協会と提携して、積極的に台湾業者が国際的なクラウド組織のイベントに参加し、世界におけるクラウド関連ビジネスチャンスを開拓できるようリードすることを目指している。このため、工研院は2013年11月にOpen Compute Project Foundationの認可を取得し、世界で初めてのOCP認証センター設立を担当し、3月3日には正式に同センターをオープンした。工研院の認証技術力、非営利の中立的立場、アジア太平洋地区サプライチェーンの地理的優位性によって、世界各地のクラウドデータセンターに対する需要に対応し、台湾がクラウドデータセンター認証及び技術輸出の重鎮となるのに協力していくことが期待される。（2014年3月）