ジュネーブ国際発明展、台湾は37個の金メダルを獲得

　世界の三大国際発明展と呼ばれているスイスの「ジュネーブ国際発明展（Exhibition of Inventions Geneva-Palexpo）」では2014年の受賞者が発表された。エントリーされた一千点以上の発明品の中で、台湾は金メダル37個、銀メダル39個、銅メダル13個、特別賞メダル6個を獲得した。

　金メダルを獲得した発明品のうち、13歳の盧諺融さんが発明した「共鳴箱効果付き黒板消し」は、センサが内蔵され、黒板消しを持ち上げると、ばね板が開き、黒板消しのMP3が自動的に音楽を再生し、さらに共鳴効果で黒板全体がスピーカーとなる。亜洲大学（Asia University）が発明した「無限延長カッター（Infinity ruler of cutting）」は定規とカッターを組み合わせたもので、定規の長さ以上のものをカッターで切るときのトラブルを解決できる。

　また遠東科技大学（Far East University）は従来のボルトが一旦壁に打ち込まれると取り出すのが難しいという問題を解決するため、「取替可能な膨張ボルト（Replaceable sleeve anchor bolt）」を開発した。従来のボルトは、座金、ボルト、ナット、スリーブなどの部品から構成されているが、「取替可能な膨張ボルト」は溶接又はプレスで座金とスリーブを一体化するという一工程を増やすだけでは、スパナがあれば簡単にボルトを外し、新しいボルトに交換することができる。さらに亜洲大学が発明した「進行方向を表示する杖（Watch out my direction）」は杖の頭に赤外線ランプが設置され、三角方向のレーザーランプが組み込まれている。スタートボタンを押すと、ユーザーの進行方向の斜め前方、つまり腰と地面との間に45度の角度で赤く点滅する前進の矢印と光ビームが投射され、ユーザーが方向を変える時、後方の自動車に注意を促すことができ、身体が不自由な人の安全、とくに夜の歩行の安全が確保される。これら二点の発明は金メダルだけではなく、特別賞も獲得している。

　さらに特別賞には、紅崴科技有限公司（GoodARCH FIR）の創業者である謝進興氏が発明した発がん性を有するPM2.5を有効にカットする「遠赤外線活力エネルギー口鼻マスク（Photo catalytic face-nose mask）」、台北城市大学（Taipei Chengshih University of Science & Technology）と頂新創意科技股份有限公司（Bestshine Technologies Co. Ltd.）が共同開発し、大気圧とPVC材質を利用して最高20キログラムの重さに耐えることができる「繰り返し使用可能な無粘着強力フック（Non-adhesive powerful hook for use everywhere）」、及び大江生医股份有限公司（TCI Co., Ltd）の「コラーゲン増殖促進と抗糖化の紅藜(Djulis)抽出物（Formosa Ruby）」、艾米洛有限公司（Inmiro Co., Ltd）の暗闇でも化粧ができる「発光化粧鏡（LED mirror system）」が含まれる。（2014年4月）