台湾の世界貿易円滑化指数は5ランプアップ

J140403Z8・J140402Z8 2014年5月号(J177)
 世界経済フォーラム(WEF)は4月1日に「2014年世界貿易円滑化指数(The Global Enabling Trade Index 2014)」を発表した。台湾は138の経済体のうち24位にランキングされ、前回(2012年)に比べて5ランクアップしている。アジアにおいて台湾はシンガポール、香港、ニュージーランド、日本、オーストラリアに次いで6位で、韓国と中国を上回っている。
 台湾は貿易円滑化指数の4カテゴリーのうち「通関手続き」、「インフラ」「事業環境」において順位を上げているが、「市場アクセス」については大きく後退した。これは台湾企業が輸出の標的市場において高い関税に直面していることが主な原因となっている。
 4カテゴリーのうち、台湾は「通関手続き」の順位が最も大きく上昇している。さらに「通関手続き」における「通関サービス指数」は20位、「通関の透明度指数」は世界で1位にそれぞれ番付され、これによりこのカテゴリーの順位が前回より13ランクアップして18位に上昇している。またこの躍進は、2013年8月の「CPT単一窓口(Customs-Port-Trade Single Window)」オンラインサービスが始まり、通関、貿易作業の流れが統合、簡素化されたこととも密接な関係がある。さらに「インフラ」と「事業環境」もそれぞれ4ランクアップし、15位と18位に番付された。ただし「市場アクセス」については20ランクダウンして121位となった。この順位後退の原因は、台湾企業が海外市場へ輸出する際の加重平均関税が6%に達し、輸出の標的市場における優遇関税がその他の輸出国よりも高いため、台湾の「参入する海外市場の関税率」は136位、「標的市場における優遇関税の格差」は134位となっている。国家発展委員会によると、この評価から台湾の地域経済統合への加入が他国より遅く、台湾製品の輸出条件が他国より不利であることが分かる。
 「2014年世界貿易円滑化指数ランキング」では、シンガポールが連覇し、香港は2位、日本は18位から13位に上昇し、韓国は30位に番付されている。(2014年4月)

 WEF「2014年世界貿易円滑化指数ランキング」における
台湾の順位とトップ10

 経済体の順位

 2014年

 2012年

 順位の変動

 シンガポール

 1

 1

 横ばい

 香港

 2

 2

 横ばい

 オランダ

 3

 7

 +4

 ニュージーランド

 4

 5

 +1

 フィンランド

 5

 7

 +2

 英国

 6

 11

 +5

 スイス

 7

 8

 +1

 チリ

 8

 14

 +6

 スウェーデン

 9

 4

 -5

 ドイツ

 10

 13

 +3

 台湾

 24

 29

 +5

 註:WEFの同報告は2010年から隔年で発表されている。
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