商標訴訟、知的財産裁判所が統一企業に勝訴判決

　統一企業股份有限公司（Uni-President Enterprises Corporation、以下「統一企業公司」）と統一漢芳堂股份有限公司（以下「統一漢芳堂公司」）との商標訴訟について、知的財産裁判所は統一漢芳堂公司に対して、「統一」と同一又は類似の文字を会社名の主要部分に使用してはならず、経済部中部弁公室（中部オフィス）において会社名の変更登記を行うよう命じる第一審判決を下した。
　統一企業公司は2011年2月、統一生医科技股份有限公司（以下「統一生医公司」とする。同社は後に「統一健康天使股份有限公司」に改名）が「統一」商標の文字を会社名の主要部分に使用していることを発見したため、法に基づいて統一生医公司による他社の名声や信用への便乗行為に対し、商標権侵害差止請求を行った。2011年12月26日、知的財産裁判所は2011年度民商訴字第20号判決を以って、統一生医公司に対して「統一」と同一又は類似の文字をその会社名の主要部分として用いてはならず、経済部中部弁公室で会社名の変更登記を行うよう命じる判決を下した。
　ところが、統一生医公司の法定代理人である盧○菖、董事の盧○霖、監察人の郭○琳等は他社の名声や信用への便乗行為を継続するため、2012年2月20日に同じ董監事及び営業所在地で「統一」の二文字を会社名の主要部分に使用した統一漢芳堂公司の設立登記を経済部に申請した。
　さらに統一漢芳堂公司は会社名を変更した統一健康天使公司とビジネスサイトを共用し、同サイトのホームページ上部に注意を引く「統一健康天使（股）公司、統一漢芳堂（股）公司」という標示を行い、保健食品、マスク等の商品を販売していた。これは明らかに統一企業公司が所有する著名商標、企業のトレードドレス、及び高い業務上の信用に便乗し続け、消費者に統一企業と密接な関係があると誤認させるよう誘導しようとして、著名商標の識別力を減損（希釈）した。統一企業公司はその後裁判所に対して侵害差止請求の訴訟を提起した。
　裁判所は審理の結果、「統一」商標は2012年2月20日においてすでに著名商標であり、統一漢芳堂公司は明らかに「統一」商標が著名登録商標である事実を知りながら当該著名登録商標における文字「統一」を自らの会社名としたもので、統一漢芳堂公司という会社名は「統一」商標を連想させるおそれがあり、それが示す出所の識別力に影響をもたらすため、統一漢芳堂公司には2003年に公布された商標法第62条第1号の商標権侵害がみられるとして、統一漢芳堂公司に敗訴を言い渡した。本件はさらに上訴できる。（2014年5月）