米ピッツバーグ国際発明展で、台湾の発明32点が金賞を獲得

    2014年米国ピッツバーグ国際発明展（Invention & New Product Exposition、略称INPEX）の発表によると、合計18ヵ国から700点余りの作品が参加した。台湾は97点を出展し、そのうち32点が金賞、44点が銀賞、10点が特別賞を獲得した。
　今年台湾にとって最大の賞は大会3位（と賞金）であり、優勝奈米科技有限公司（UWin Nanotech. Co. Ltd.）の「環境にやさしい電極金剥離技術（Eco-Friendly Electrolyte Stripping Techonology）」が獲得した。同技術は、通電することで廃棄電子部品から金とその他金属を分離でき、剥離工程は無害で環境を破壊しない。
　大江生医股份有限公司（TCI Co., Ltd）が研究開発した「男性ホルモン分泌を促進するオウセイ（黄精）抽出物」は、ファーイーストベスト発明特別賞を獲得した。大江生医によると、「気」を補う保健食品の多くはニンジン（人参）を主な材料としているのに対して、同社は抽出過程において、生薬「オウセイ（黄精）」が男性ホルモンを調節でき、男性の躁うつ症状を緩和できることを発見した。
　国立中興大学付属台中高級農業学校園芸科の教諭が開発した「真空保鮮密封缶」はソウル発明展、ジュネーブ発明展に続いて、ピッツバーグ発明展でも再び金賞を獲得し、さらに韓国特別賞も受賞した。密封缶のインスピレーションは元宵節（旧暦1月15日のランタンフェスティバル）の提灯から得られたもので、ポリプロピレン（PP）製の蛇腹構造により圧縮すると折り畳むことができ場所をとらない。また蓋は圧縮原理を採用し、瓶内の空気を排出して、90％の真空状態を保持できる。
　国家中山科学研究院（Chung-Shan Institute of Science & Technology）と南台科技大学（Southern Taiwan University of Science and Technology）が産学提携を通じて開発した「スマートポータブル太陽光追跡装置」は、スマートフォンに内蔵されるGPS、三軸加速度計、電子コンパスを利用し、メインシステムの演算を組み合わせて、スマートで高効率な太陽光追跡の校正と運転パラメータを完成し、韓国特別賞を獲得した。
　遠東科技大学（Far East University）の作品「フル機能無菌尿瓶」は尿の逆流防止と自らの排尿リハビリが可能である上、携帯に便利という特徴を有し、患者の尊厳を守る医療器材の設計であるため、韓国特別賞を受賞した。
　欧萊徳国際股份有限公司(Hair O'right International Corporation)が開発した「コーヒー瓶中樹シャンプー容器」は、コーヒーショップやコンビニから100％回収したコーヒー豆滓からコーヒーオイルを抽出してシャンプーの成分とし、さらに回収したコーヒー豆滓をPLA（ポリ乳酸）と混合して100％生物分解可能な容器として、染色剤を加えず、100％コーヒー天然色を呈する。シャンプー容器の底にはコーヒーの種を入れて置き、使い終わった瓶を土の中に埋めると、適した環境条件において（瓶が分解し）コーヒーの樹が成長できる。これは金賞とイラン特別賞を獲得した。
　大仁科技大学（TAJEN University）の発明「牧畜廃水を利用した微細藻類培養によるバイオディーゼル油の生産」は、畜牧廃水に含まれる窒素、リンによって微細藻類の成長が加速され、牧畜廃水を減らし、自然環境を保護するというもので、これもイラン特別賞を獲得した。
　また台南忠孝国中の中学生が学校で習った酸アルカリ塩、浮力等の原理を利用し、活性炭、珪藻土、凝結剤から濾過水層を制作し、「ポータブル酸アルカリ浄水器」を発明した。野外で水をろ過して飲料水とすることができ、優れた浄水機能を有するため、金賞とポーランド特別賞を獲得した。（2014年6月）