「2014年台湾イノベーション企業トップ20」、台湾積体電路が首位

J141030Y9 2014年11月号(J183)

 経済部工業局は10月30日、「2014年台湾イノベーション企業トップ20(20 Most Innovative Companies of 2014)」番付を発表した。台湾積体電路(TSMC)は最も革新的な台湾企業に選ばれ、王品餐飲(Wowprime)は2位を占めた。鴻海精密工業(Hon Hai Precision Ind.)は2013年の10位から一挙に3位へランクアップしている。
 工業局によると、世界最大規模を誇るファンドリの台湾積体電路は業界で消費電力が最も低く、コストパフォーマンスが最も優れている28ナノ技術ソリューションを提供して、性能とコストとの間で顧客が極めて高い競争力を有するポジションを獲得できるようにしているため、首位に輝いたという。さらに2014年初めてトップ3に入った鴻海は第4世代移動通信(4G)規格とクラウドの時代が到来するのに対応して、積極的に異業種提携を推進している。一方ではHPとクラウドに関して提携し、クラウドサービスプロバイダのために最適化されたクラウドサーバを提供している。またもう一方では、日本のソフトバンクから家事ロボットの製造委託を受け、スマートリビング市場へ進出し、積極的にテクノロジーサービス領域への転換を進めている。
 4~20位の企業は、華碩電脳(ASUSTeK Computer)、統一超商(President Chain Store)、宏達国際電子(HTC)、聯發科技(MediaTek)、巨大機械(Giant Manufacturing)、台達電子工業(Delta Electronics)、大立光電(Largan Precision)、上銀科技(Hiwin Technologies)、全聯実業(Pxmart)、儒鴻企業(Eclat Textile)、研華科技(Advantech)、全家便利商店(Taiwan FamilyMart)、裕隆汽車(Yulon Motor)、雄獅旅行社(Lion Travel Service)、葡萄王生技(Grape King Bio)、美利達工業(Merida Industry)、玉山商業銀行(E.Sun Commercial Bank)の順となっている。
工業局によると、2014年の番付結果には3つの特徴がみられるという。第一に、産業分野が分散している。第二に半分以上の企業が異業種と提携し、共同で新技術の研究、新製品の開発、新サービスの提供を行っている。第三に、クラウドコンピューティング、スマートシティ、モノのインターネットが発展し始めたのに対応して、企業が事業を転換している、という3点である。
 「台湾イノベーション企業」調査は2014年で4年目を迎えた。工業局は引き続きボストン・コンサルティング・グループ(BCG)と提携し、世界イノベーション企業ランキングと同じシステムを採用し、企業のバリューイノベーションと産業の展望という2つの観点から考慮している。ランキング調査においては、台湾大手企業5000社の経営幹部1000人余りと業界専門家から成るオピニオンリーダーに事前にいかなる情報も提供せずにイノベーション企業のノミネート投票をしてもらい、さらに財務面のパフォーマンスを評価してトップ20を選出した。イノベーション現況調査については、主に台湾企業のイノベーション現況、戦略及び成果を調べている。(2014年10月)
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