台湾オーストリア間租税協定が発効 欧州における租税協定網がさらに拡大

J150109Y6・J150108Y6 2015年2月号(J186)

 財政部は、台湾がオーストラリアと調印した「所得税に対する二重課税排除及び脱税防止協定(Agreement for the Avoidance of Double Taxation and the Prevention of Fiscal Evasion with respect to Taxes on Income、以下「租税協定」)が2014年12月20日に発効し、該協定は台湾にとって欧州国家と調印した13番目の包括的所得税協定となり、台湾の欧州における租税協定網はより拡大した、と述べている。
 同租税協定は計28条から構成され、主に所得源泉国からの各種の所得に対して適宜な減免税措置を提供し、二重課税を排除するだけではなく、さらには税負担を軽減している。その適用対象は協定第27条規定に基づき、株式配当金、利息、ロイヤリティのような源泉所得税は2015年1月1日以降に給付されたもの、決算・申告する税金のようなその他の税金は2015年1月1日以降に課税されたものとなっている。
 財政部は、経済部国貿局の統計によると、2013年台湾・オーストラリア間の貿易額は約7億8千万米ドルに達している。台湾からオーストラリアへ輸出される主な品目が電子部品/部材、通信機器、自転車とその部品/付属品等であるのに対して、オーストラリアから台湾に輸出される主な品目は機械設備、特殊金属とその製品及び自動車等である。
 オーストラリアは機械及び金属工業、交通機械産業、化学工業、電機工業等の分野において世界最先端の技術を擁している。一方、台湾は世界IT産業の拠点であり、多くのIT製品が世界市場で上位を占めており、製造業は磐石な基礎を有する。台湾とオーストラリア間の租税協定により株式配当金、ロイヤルティ、営業利益等の所得に対する減免税優遇や移転価格課税に対する対応的調整等の措置を相互に提供することで、双方産業の技術交流や提携に役立つことが期待される。産業の研究開発・革新の奨励し、国際競争力を高めて就業機会を創出して、双方の経済発展を促し、互恵ウィンウィンという局面を構築していく。(2015年1月)

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