台湾ICT産業標準協会が発足、50社が標準プラットフォームを共に構築

J150204Y5 2015年3月号(J187)
 世界における情報通信(ICT)産業の発展に対応し、国際基準の必須特許に関する優位性を掌握するため、経済部は2月3日に「台湾ICT産業協会標準協会(原文:台灣資通產業標準協會、略称:TAICS)」を立ち上げ、華碩(ASUSTeK)、聯発科技(MediaTek)、瑞昱(Realtek)、鴻海(HON HAI)、中華電信(Chunghwa Telecom)、宏碁(Acer)等の企業50社近くに参加を呼びかけた。初代理事長に華碩の副董事長兼総裁である曾鏘声氏が就任し、今後は産学官の力を統合し、台湾に合ったICT分野技術を選定して産業標準を制定し、それが国際標準になるよう推進して、国内産業の競争力を高めていくと述べた
 また経済部の沈栄津次長は、TAICSの設立を通じて産業、法人、研究機関及び政府が協力し合い、TAICSの組織を強化するとともに、国際標準組織へ参加して世界の潮流を掌握し、産業が知的財産や製品の布陣固めを行うのに協力して、全体の競争力を高めることを期待していると述べた。
 TAICSの曾理事長は以下のように述べている。通常、海外大手企業は標準の制定権や知的財産権を掌握しているため、国内企業は巨額のロイヤルティを支払う必要があり、産業発展の妨げとなっている。ICT産業はまさに構造化の転換に直面しており、垂直分業からソフトハードの統合やサービス指向のビジネスモデルへと転換している。クラウド・コンピューティング、モノのインターネット、ビックデータの応用、ウェアラブル・デバイス、インテリジェントホーム、インテリジェント・シティ、スマートライフは今後の注目される分野となり、すべてのインターネット(Internet of Everything:IoE)という次世代がまもなく形となって現れるだろう。この戦略のターニングポイントにおいて、いかに技術でリードして産業の標準を確立し、経済効果をそなえる知的財産の基盤を固め、台湾の優秀なソフトハードの人材に共通のプラットフォームでその強みを発揮させて産業チェーンを形成するかが、ますます重要となる。
 曾理事長はさらに、TAICSが力を統合して集団的知性を発揮することで、産業技術標準を確立して必須特許の基盤を固めていき、今後はこれをTAICSの主な発展の指標としていくと語っている。現在TAICSでは各技術作業委員会の企画の下、いくつかの標準規範が近い将来に実を結ぶ可能性がある。それにはインテリジェント型セキュリティ監視、オープンネットワーク・ビデオインターフェース、ビデオシステム・オープンAPI等の標準が含まれており、TAICSが発足した後は、迅速に標準技術を完成させ、産業における応用を促進していく。
 工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute)の産業経済及び趨勢研究センター(Industrial Economics and Knowledge Center、略称IEK)では、2015年世界ICT産業は3兆917億米ドル規模に達し、2014年に比べて3.9%成長すると予測している。また資訊工業策進会(Institute for Information Industry)も、2014年台湾通信産業全体の生産規模は2.37兆新台湾ドルに達すると指摘している。「台湾ICT産業協会標準協会」の設立によって台湾ハイテク産業の勢力範囲がより完全な形に発展し、今後台湾通信産業の生産規模がピークに向かって邁進していくことが期待されている(2015年2月)
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