台湾がEENに加入、台湾とEUの中小企業間協力をサポート

　EUの域内市場・産業・起業・中小企業総局（the Directorate-General for Internal Market, Industry, Entrepreneurship and SMEs、略称「成長総局（DG GROW）」）は5月28日、台湾のエンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク（Enterprise Europe Network，略称「EEN」）加入に同意したと発表した。台湾側はすぐに「EFN台湾ビジネス協力センター（原文；企業欧州網絡台湾商業合作中心、略称「EEN Taiwan」）」を設立し、台湾とEUの中小企業同士が提携を結び、新時代に邁進できるよう新たな原動力を注入していく。

　中華民国対外貿易発展協会（Taiwan External Trade Development Council，略称「TAITRA」）は経済部国際貿易局の委託を受けて、工業技術研究院（Industrial Technology Research Institute、略称「ITRI」）、台湾区電機電子工業同業公会（Taiwan Electrical and Electronic Manufacturers' Association、略称「TEEMA」）、欧州在台商務協会（European Chamber of Commerce TAIWAN、略称「ECCT」）及び国家実験研究院（National Applied Research Laboratories、略称「NARLabs」）等の戦略的提携パートナーとプロジェクトチームを結成し、2015年初めに台湾を代表してFENへの加入を申請した。成長総局の厳しい審査を経て、5月28日に承認された。

　TAITRAによると、台湾側の申請プロジェクトチームはすぐに「EFN台湾ビジネス協力センター」を設立し、台湾の中小企業のためにEUにおける豊富なビジネス、IT、イノベーションなどに関する協力・交流の機会と結びつけ、台湾とEUの中小企業との貿易推進、展示会出展、市場開拓等における協力を強化していく。これは台湾EU間におけるビジネス協力や経済貿易の往来という重大な実践であるだけではなく、台湾欧州間の協力作業における長期目標の達成に役立つ。

　国際貿易局によると、EUの成長総局は欧州中小企業の国際化と競争力を強化するため、2008年にEENを設立し、ビジネスマッチング、研究開発協力及び技術移転の3方面でサービスを提供し、世界最大規模のビジネス及びイノベーション支援ネットワークとなっている。EENは現在世界55ヵ国（EU28ヵ国及び米州、アジア、アフリカ等27ヵ国）に600のビジネス協力センターを設置しているという。

　さらに国際貿易局によると、EU成長総局のCalleja総局長は6月3日～5日、EEN Taiwanを始動させるために組んだ「Mission for Growth to Taiwan 2015」を率いて台湾を訪れる予定。世界第二の規模を誇るコンピュータショウ「コンピュテックス・タイペイ2015」を参観する他、6月4日に台湾側と共同で投資貿易セミナーを開催する。さらに滞在期間中に、TAITRAと正式にEEN Taiwanを始動するための契約を締結することにしている。（2015年5月）