米ピッツバーグ国際発明展、台湾は金賞33、銀賞32、特別賞7を獲得
J150620Y1・J150620Z1 2015年7月号(J191)
台湾は2015年米ピッツバーグ国際発明展(Invention & New Product Exposition、略称INPEX)に参加し、金賞33個、銀賞32個、特別賞7個を獲得した。今年の受賞作品の最大の特徴は、生活への応用、とくにバイオ、環境保護に関する発明が高い評価を得たことにある。
今回、同展における最大の勝者は米Dr. Leon Chen International Center of Implant Dentistryの陳俊龍医師だといえる。陳氏が開発した「クイック・デンタル・インプラント・キット」が2個の金賞、大会で2番目に大きな賞である「INPEX Grand Pri-1st Runner-Up」、賞金3000米ドルを獲得した。陳氏は三十数種類のインプラント用ドリルの資料を集め、12年の歳月をかけて一体成形型ドリルの開発に成功した。1個のドリルだけを用い、マイクロサージェリー方式で5分以内に1本を埋入でき、最も速いケースでは1、2分しかかからず、虫歯の充填より速い。また麻酔の使用量を減らし、インプラントのリスクを低減することができる。同発明は米FDAの許可をすでに得ており、米国、台湾、中国等の多くの国で特許を取得している。台湾では早ければ2015年末に発売される見通し。
僑光科技大学(Overseas Chinese University)の「永生樹(The future of trees)」は室外のグリーンフェンスと室内のアクアポニックスシステムという2つの環境保護技術と特許を有している。植物を植える鉢には生物分解材料が採用され、鉢を交換せずに直接花畑や庭に植えることができる。同発明は金賞とイラン特別賞を受賞している。
建国中学の学生である汪郁哲さん(16歳)、汪晉永さん(14歳)、汪昀蓉さん(10歳)の三兄妹が威橋実業股份有限公司(Winstrol Industrial Co., Ltd)と協力して、「コンピュータセキュリティ用スクリュー型キーロック」を開発した。特殊な設計を施されたナットの形状によって、コンピュータ本体のケースが容易に取り外され、マザーボードやハードディスクを盗まれるのを防止する。汪兄妹は2015年台湾で最も若い金賞受賞者となった。
さらに台北城市科技大学(Taipei Chengshih University of Science and Technology)の研究チームによる「四海遊龍キャンプランプ」、「コンビニエント・ラゲージ」、「パワフル・フック」、「優れた避難指示灯」、「環境保護省エネカーボンフリーエンジンオイル」という5点の発明が金賞を取得した。同大学電機学科の蔡彦欣助教は大会からの「発明教育貢献賞」を授与された。(2015年6月)