「専利師法」一部改正案が立法院を通過、在職研修を受けない弁理士に罰則

　専利師法（弁理士法）の一部改正案が立法院で可決された。2015年7月1日総統により公布され、法に基づき公布から6ヶ月後（即ち2016年1月1日）に施行される。その主な改正内容は次の通り。

一．行政手続きの簡素化

専利師（弁理士）の就業に必要な登録の申請手続きを撤廃し、さらに専利師証書の発行申請時期を、職前訓練（日本の実務修習に相当）に合格した後に変更。

二．法人による被雇用という就業形態を開禁

専利師の就業形態について、現行の事務所の設立と専利（特許、実用新案、意匠を含む）関連業務を行う事務所による被雇用以外に、法人による被雇用を追加。

三．専利師業務事項の追加

業務の専門性、重要性、実務の常態に基づき、専利の行政訴願及び行政訴訟、専利侵害鑑定及び専利コンサルティング等の事項を専利師が受託できる業務範囲とし、（業務事項を）完備する。

四．専利師の在職研修制度の追加

専利師及び専利代理人の専門知識と能力を高めるため、専利師及び専利代理人は在職研修へ継続して参加し、且つ2年毎に専利主務機関に在職研修修了の証明書を提出しなければならない。知的財産局で研修関連の弁法を別途定める。

五．専利代理の違反行為に対する罰則を強化

専利代理業務の制度を健全に運営するため、違反行為の態様を改正。改正内容には専利師証書の未取得、営利を意図した本法に定める特定業務の受託、他人による業務執行のための専利師証書の貸与等が含まれる。また現行の「先に行政制裁を行い後に刑事罰処分」という立法例を、「直ちに刑事罰処分」へと改正し、抑止効果を達成する。（2015年6月）