東芝が力晶等を特許権侵害で提訴、「中間判決」は東芝の勝訴

　株式会社東芝（Toshiba Corporation）は力晶科技股份有限公司（Powerchip Technology Corporation、以下「力晶科技」）、力積電子股份有限公司（Zentel Electronics Corp.、以下「力積電子」）、智旺科技股份有限公司（Powerflash technology Corporation、以下「智旺科技））及び瑄誉科技有限公司（CTC Co., Ltd.、以下「瑄誉科技」）が東芝のNANDフラッシュメモリの特許権を侵害したとして提訴し、知的財産裁判所は先日、東芝の勝訴という「中間判決」を下した。

　中間判決主文の記載内容によると、東芝が所有する特許2件である中華民国第154717号「非揮發性半導體記憶體（不揮発性半導体メモリ）」発明特許の請求項1、3、5、6及び中華民国第I238412号「半導體積體電路（半導体集積回路）」発明特許の請求項7、13、15、17、18には取り消すべき理由はないという。

　さらに知的財産裁判所は、力積電子が販売するNANDフラッシュメモリ3品目（型番号A5U1GA31ATS-BC、A5U2GA31BTS-BC、A5U4GA31ATS-BCのチップ）が東芝の第154717号発明特許の請求項1、3、5、6及び第I238412号発明特許の請求項7、13、15、17、18の特許権の範囲に入っており、東芝の特許権を侵害していると認定した。また東芝公司が主張しているその他の製品については、いずれも上記特許2件の特許権の範囲に含まれることが証明できない。

　東芝公司は、特許権侵害に係るNANDフラッシュメモリの生産及び販売を禁止するとともに、力晶科技、力積電子、智旺科技及び瑄誉科技に対して損害賠償を命じるよう知的財産裁判所に請求していた。

　知的財産裁判所は、本件の損害賠償の請求対象と賠償金額についてはさらに調査と審理が必要であるため、先ずは中間判決を行うとしている。（2015年11月）