台韓間でAEO相互承認取決めに調印、企業の通関がさらに迅速化

J151223Y8・J151223Z8 2016年1月号(J197)
 財政部関務署によると、2015年12月22日わが国駐韓国代表処代表の石定氏と駐台北韓国代表部代表の趙百相氏がそれぞれ台湾と韓国を代表し、該署にて「認定通関業者(Authorized Economic Operator、以下「AEO」)相互承認取決め」に調印したという。双方の税関は相手方AEOの検証結果を承認し合い、相手方のAEOに対して簡易通関等の優遇措置を適用する。
 関務署の荘水吉署長は調印式において、本取決めの調印は双方の税関にとって相互協力の新たなマイルストーンを打ち立て、歴史的な一歩を踏み出したことを意味すると語った。韓国が2015年にAEO相互承認取決め(Mutual Recognition Arrangement,略称MRA)を調印した4ヵ国のうち、台湾は韓国との貿易量が最も多い貿易相手である。統計によると、韓国は台湾にとって6番目に大きな貿易相手国であり、2014年台韓間の貿易総額は約300億米ドルに達している。よって、本取決めの調印は、台韓間の経済貿易発展の促進に極めて重要である。台韓双方が努力し続けることにより、今後の他方面における通関業務協力を切り拓き、貿易の簡便・迅速と国際サプライチェーンの安全をトータルに促進して、より大きな成果をあげることが期待される。
 関務署によると、台韓双方がAEO相互認証を達成したことで、台湾の安全認証AEO輸出者が直接恩恵を受けることになるという。検証結果を相互に承認し合うことにより、双方のAEO輸出者は台韓双方において簡易通関等の優遇措置を享受できる。台湾AEO事業者の韓国向け貨物が迅速に通関でき、商品の競争優位性を創出できる他、その後の物流管理においてJust-in-Timeやゼロ在庫でニッチを構築したり、サプライチェーン全体の安全性を確保したりして、企業競争力を高めるのに有利となる。韓国AEO事業者の台湾向け貨物についても同様であり、台韓双方の貿易発展を促進し、互恵的なウインウインを実現することができる。
 台湾は2009年12月からAEO制度を導入し、2015年11月30日までに認証を受けた事業者は616社に達し、その中の322社は安全認証AEO(Security and Safety AEO)、306社は一般AEO(General AEO)であり、台湾の貿易総額の40%を占めている。台湾は韓国以外に、米国、シンガポール、イスラエルとそれぞれ2011年11月、2013年7月、2013年12月にAEO相互承認取決めに調印しているが、関務署で調印式が行われたのは今回が初めて。(2015年12月) 
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