米IV社との協力覚書締結で、台北科技大学の発明が海外へ

J160316Y1 2016年4月号(J200)
 国立台北科技大学(National Taipei University of Technology、以下「台北科技大学」)は2016年3月15日、世界最大規模の特許アグリゲーターであり、特許保有件数世界一を誇る米インテレクチュアル・ベンチャーズ(Intellectual Ventures以下「IV社」)と産学連携協力覚書を締結し、IV社にとって台湾で初めての国際パートナーとなった。これにより、今後は台北科技大学の研究成果の技術移転率が高まり、台湾市場が小さすぎるという問題が解決され、その発明を海外に送り出すことができるようになる。
 台北科技大学の学長によると、同校はこれまで毎年10億新台湾ドルを投じて約100件の特許を研究開発してきたが、技術移転にたどり着くのはその中の2~3割だけで、ライセンス収入は約5000万新台湾ドルにとどまっており、その原因は台湾市場が小さすぎることと、創出された発明について特許の保護と特許戦略が不足していることだという。
 さらに、台北科技大学学長は以下のように述べている。IV社のパートナーとなった後は、技術移転率が4割以上に上り、年間のライセンス収入は1億新台湾ドル以上に達すると期待される。今後は台湾市場だけに重点を置かず、すべての発明がIV社の提携する400の機関と協力することで、さらに強力な保護力を有す特許となり、発明者により大きな保障と技術移転率の向上をもたらすだろう。
 IV社は米スタンフォード大学等400余の組織や学術機関と連携協力関係を築いており、手中には米国及び世界の知的財産(IP)7万件余があり、そのうち4万件が利益を上げている。IV社のシニア・ディレクターであるMurray Vince氏は、台北科技大学の研究開発力を見込んでおり、将来国際的なノウハウで台北科技大学のIP戦略及び技術移転に協力していきたいと述べている。(2016年3月)
TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor