違法商号を期限内に変更しないと、主管機関による商業登記の取消/無効が可能に
J160419Y9・J160407Y9 2016年5月号(J201)
商標権を保護するため、立法院は2016年4月19日に第三読会(訳注:台湾の立法院が三読会制を採用)で「商業登記法一部条文改正案」を可決した。改正案には、今後商号が裁判所から使用禁止の判決を受けて確定した後6ヵ月以内に商号変更登記が行われなかったときは、所在地の主務機関がその商業登記を取消又は無効とすることができると規定されている。
従来は、著名商標を店名とした場合、たとえ商標権者が裁判で勝訴し、裁判所が使用を禁止した後、その業者が商号を変更しなかったとしても、根拠となる法律がないため、商標権者は手の打ちようがなかった。
また、現行規定では、同じ県市には同名の店が存在できないことになっているが、県市の統合又は地番や行政区域の調整により同名の店が発生するという問題を解決するため、今回の改正では、すでに合法的に登記された店があるときは、行政区域の調整により他店と同名となる状況が発生しても、この種の業者は併存できると認定し、既存の権利を保護するとしている。(2016年4月)