富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ、三菱ガス化学が台湾に投資、半導体産業や五大イノベーション産業等に商機

J160802Y8・J160724Y8 2016年8月号(J204)
    経済部のニュースリリースによると、五大イノベーション産業への投資に伴う商機や日台租税協定(訳注:正式名称は「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための公益財団法人交流協会と亜東関係協会との間の取決め」)の2017年発効という投資に有利な情報を宣伝するため、経済部の投資誘致ミッションは2016年7月25日~29日に日本企業の本社を訪問したという。これにより日本企業の対台湾投資に関するニーズを理解するとともに、より良い投資サービスを提供して、企業による投資計画の実現を早期化することを目指している。
    今回投資を誘致する重点産業には核心産業と五大イノベーション産業が含まれ、さらにエネルギー転換計画関連の訪問も行った。核心産業については、半導体材料大手の富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ、JX金属、三菱ガス化学を、五大イノベーション産業については、モノのインターネット(IoT)応用大手のソニー、洋上風力発電大手の日立、エネルギー技術サービス大手のNEC、ニッチ型医療材料のキャノンをそれぞれ訪問した。さらにエネルギー転換計画に合わせて、J-POWERの磯子火力発電所も訪問した。また日本企業による台湾への投資が製造業からサービス業へと拡大している傾向に鑑みて、日本調味料・加工調理食品の大手である日本食研へも赴き、台湾投資を誘った。
    今回のミッションは日本企業9社の本社を訪問したが、そのうち富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズ及び三菱ガス化学の2社とはそれぞれ基本合意書(LOI)を交わした。富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズは現地で顧客のニーズに応えるため、台湾で研磨剤や現像液等の主要材料を生産するとともに、台湾での研究開発機能を強化して、半導体の高度プロセスのニーズに対応するとしている。三菱ガス化学は半導体製造工程には材料サプライヤによるリアルタイムな対応が必要とされることに鑑みて、製造工程のソリューションを検討し、台湾に半導体材料(過酸化水素、特殊薬剤等)の工場と研究開発センターを設置することにした。(2016年7月)
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