「2016 R&D 100 Award」、台湾の技術6項目が受賞

J161104Y1・J161104Y5 2016年11月号(J207)
    米「2016 R&D 100 Award」の審査結果が11月4日(台湾時間)に発表された。経済部技術処及び能源局(エネルギー局)がサポートしている「科専計画(Technology Development Program)」の研究開発チームによる技術6項目が受賞した。受賞した技術は、工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute、以下「工研院」)の「iSmartweaR-センサ内蔵ウェア」、「車載用長距離フローティングマルチスクリーンHUD(Long-Distance Floating Multi-Screen Head-up Display)」、「歩行補助ロボット(Wearable Walking Assistive Exoskeleton Robot)」及び「高速充放電アルミニウム電池(Ultrafast Rechargeable Aluminum Battery)」、「SpeedPro-製造工程最適化ソフトウェア」、財団法人資訊工業策進会(Institute for Information Industry、以下「資策会」)の「ビジュアル化ガイドソリューション(Smart Glasses Guides)」。
    今回の受賞技術はいずれも将来性と革新性をそなえ、現時点において人類や産業が抱える課題を解決するというものである。その中で、「歩行補助ロボット」はウェアラブル外骨格ロボット設計を採用しており、センサと動力補助を用いることにより、下半身麻痺患者が着用するだけで自ら行動できるようになるアシスト装置であり、脊椎損傷患者に再び立ち上がる希望の光をもたらすものとなる。「iSmartweaR」は運動時における心拍数、呼吸数などの生理情報をリアルタイムに計測できる。ウェアは洗濯や折り畳みが可能で絶縁性があり、着心地がよく、発汗しても信号の消失がなく、よりスマートなウェアとなっている。
    モノのインターネット(IoT)関連分野における「車載用長距離フローティングマルチスクリーンHUD」はレーザー走査式ピコプロジェクタ技術を主軸とするもので、ドライバーの前方2mの場所に26インチのワイドなフローティングスクリーンを投射できるため、ドライバーは視線を移動せずにカーナビのルート、サイドビュー、車両状況情報など3つの独立したHUD映像を見ることができ、より安全に走行できる。さらに「ビジュアル化ガイドソリューション」はスマートグラスと組み合わせたものであり、参観者はマルチメディアのガイド情報を享受でき、まるで専属のガイドがずっと付き添っているかのようかだ。
    グリーンエネルギー、スマートマニュファクチャリング関連分野における「高速充放電アルミニウム電池」はグラファイトとアルミニウムを材料とし、高速での充放電が可能であり、大幅にコストを削減でき、安全性が高いため、未来において高い潜在力を有するエネルギー貯蔵手段となり、鉛酸電池に取って代わる可能性をそなえており、自動車バッテリー、電動カート(電動車いす)、倉庫用電動車両及び再生エネルギー等の電池領域に応用できる。「SpeedPro」は加工対象品に応じて切削動力学と最適化の方法を組み合わせ、作業員がより精確に工作機械を操作できるようにしている。
    「R&D 100 Award」は国際的に権威あるR&D大賞であり、毎年1000件以上の革新技術から重要な革新の意義をそなえ、人々の生活に大きな影響を与える商品化技術100項目を選抜している。今年で54回目を迎え、新技術が市場においてどのような革命的な地位を有するのかを鑑定する重要な指標となっている。(2016年10月)
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