台湾企業専利経理人協会とAsiaIPEX が協力覚書を締結

J171202Y5・J161202Z5 2017年1月号(J209)
    台湾企業専利経理人協会(以下「TWCPE」、訳注:企業知財担当者の同業組合)は2016年12月2日にAsia IP Exchange (以下「AsiaIPEX」)と協力覚書を締結し、これによりAsiaIPEXのプラットフォームを通じて台湾企業の専利(訳注:「専利」には特許、実用新案、意匠が含まれる)を世界に売り込んでいく。
    TWCPEの秘書長(訳注:日本の事務局長に相当)によると、近年台湾IT産業は産業全体のレベルアップや転換等の段階にあり、多くの専利を所有しているが、膨大な維持費を支払う必要があるため、もう古くなり不要となった専利を他社に売却する方向に動いている。専利で利益を得るにはライセンシングという方法もあるが、台湾IT企業の多くは売却する傾向にある。
    一方で、古くなった専利は誰も欲しがらないという訳ではない。秘書長によると、多くの企業は未来のIT技術を最終目標としていいるが、それらの企業にとって古くなった専利はこの目標へ向かう過程にあるもので、中国では多くの買い手がこれらに強い興味を抱いている。これらの買い手は台湾企業が古くなり不要となった専利を消化するのに役立つため、TWCPEはAsiaIPEXに加入することを選択し、香港のプラットフォームを通じて専利の取引のマッチングを行っていく。
    「AsiaIPEX」は知財(IP)取引のためのオンラインプラットフォーム及びデータベースで、2013年から運営が開始されている。国際的なIP取引を促進し、世界各地のIP関係者を結び付けることを旨としている。現在は30余りのパートナーを有する。2万7000件超のIP(専利、版権、商標等を含む)を閲覧することができる。
    今回の締結式でAsiaIPEXはTWCPEとの協力覚書以外に、カナダのブリティッシュコロンビア工科大学、沖縄県発明協会(Okinawa Invention and Innovation Institute)とも協力協定を締結しており、産業界と学界の双方を網羅して、IP情報の交流をさらに強化している。(2016年12月)
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