「2017年Top 100 グローバル・イノベーター」で鴻海と工研院が受賞

J180126Y1・J180126Z1 2018年2月号(J222)
    クラリベイト・アナリティクス(Clarivate Analytics)が2018年1月25日に発表した「2017年Top 100 グローバル・イノベーター(2017 Top 100 Global Innovators)」レポートによると、アジアからは45社の企業・機関が受賞しており、2016年比で15%増加し、最多の地域となっている。
    台湾(の企業・機関)は5年連続で受賞しており、今回は鴻海科技集団(Hon Hai / Foxconn Technology Group、以下「鴻海」)と工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute、以下「工研院」)が選出された。鴻海にとっては初受賞であり、これから鴻海がここ5年間に情報技術分野で影響力のあるイノベーションを継続し、その成果を積極的に国際的な特許で保護してきたことがわかる。一方、工研院は2014年に続いて2度目の受賞である。また今回、学術及び政府研究機関は世界全体でわずか3機関しか受賞しておらず、工研院はその中の一つとなっている。
    工研院は5年間に行ってきたイノベーションについて、出願した特許が第三者に(自らの引用は除く)頻繁に引用されているため、今回「引用における特許の影響力(Influence)」の評価でのパフォーマンスが抜きんでており、これは工研院の研究業績が今後の技術発展に影響力を持っていることを反映するものでもある。さらに、工研院は「グローバル性(Globalization)」の評価においても素晴らしい前進をみせており、その特許戦略がグローバル化という視野をさらに広げ、世界の主要市場において特許権を主張できることを示している。
    「2017年Top 100 グローバル・イノベーター」レポートは今年7年目を迎え、世界各地の研究開発、知的財産権の保護及び成果の商業化促進における成功等を通じて各分野で活躍するイノベーションの組織を表彰している。今回受賞した企業・機関は世界の三大陸と11の産業に広く分布しており、その中でも日本と米国が主要なイノベーションの拠点であり、受賞リストの75%を占めている。さらに2017年は85%の企業・機関が2年連続で受賞している。一方、初受賞したのは、フェイスブック(Facebook)、富士電機、鴻海、モレックス(Molex)、日亜化学、ウエスタンデジタル(Western Digital)の6社だった。(2018年1月)
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