不動産価格比較サイトに違法性なし、知的裁判所が歐克斯公司に勝訴の判決

J180208Y2・J180208Y4 2018年3月号(J223)
    歐克斯科技股份有限公司(Oaks Technology corporation、以下「歐克斯公司」)が立ち上げた不動産物件価格比較サイト「屋比-超省房屋比價」と「屋比-超省房屋比價APP」は共有経済(シェアリングエコノミー)の概念をもって「価格比較機能」と「ディーラー呼び出し」等のサービスを提供していた。2017年に永慶房屋(Yung Ching Rehouse)、信義房屋(Sinyi Realty)、住商不動產(H&B Business group)、中信房屋(Chinatrust Real Estate)、21世紀(Century 21)等の不動産仲介業者大手10社がこのサイトのサービス形態がすでに不動産仲介業者の権益に影響を与えており、歐克斯公司が公平交易法(訳註:独占禁止法、不正競争防止法に相当)、商標法等に違反しているとして、共同訴訟を提起していた。先日、知的財産裁判所は歐克斯公司勝訴の判決を下した。
    判決書は以下のように指摘している。サイト「屋比-超省房屋比價」及び「屋比-超省房屋比價APP」は歐克斯公司が人力と資材を投じて丁寧にデザインしたシステムであり、不動産仲介業者大手10社のサイトにおける公開資料を検索することにより、利用者が設定条件を入力すると大手10社のサイトにハイパーリンクして、サイトに公開されている関連の物件情報を入手することができる。利用者に経済的観点からリーズナブルな選択をさせることができ、通常のサーチエンジンの機能と変わるところはない。
    両プラットフォームのサイトには「屋比」の2文字と図案のトレードドレスがあり、大手10社のサイト名や図案とは明らかに異なり、区別するには十分であり、積極的な欺瞞又は消極的な重要取引情報の隠匿はなく、誤解を招く欺瞞行為はない。さらに両プラットフォームのサイトには大手10社の商標に対して楕円形の黒枠の中に単純な楷書の文字で、例えば「21世紀」、「信義房屋」、「永慶房屋」のように表示しており、さらに上記文字の後ろには「前に進む」の意味を持つ「〉」の矢印の符号が加えられており、クリックするとその会社のサイトに直接入ることができる。これは合理的な使用であり、消費者に誤認混同をもたらすことはない。(2018年2月)
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