「但願人長久」等名曲の著作権訴訟、知的財産裁判所はワーナー香港に敗訴の判決

    著名な作曲家である梁弘志氏は2004年に病死し、多くの作品を遺した。近年その遺族とワーナー・チャペル・ミュージック香港（Warner／Chappell Music Hong Kong Limited、以下「ワーナー香港」）との間で著作権をめぐる紛争が起こり、梁弘志氏の上から三番目の姉（三姉）は知的財産裁判所に訴訟を提起し、「驛動的心」、「脱軌的情懷」、「但願人長久」、「請跟我來」、「變」、「把握」、「憂鬱的小丑」等7曲の著作財産権を自らが所有することを主張した。

    知的財産裁判所は判決書において、ワーナー香港はそれら7曲の著作財産権を主張しているが、提出できたのは梁弘志氏と1989年に結んだ「驛動的心」、「脱軌的情懷」の2曲に関する譲渡契約（原本）のみで、「但願人長久」等5曲に関して提出された契約は原本ではなくコピーであり、ワーナー香港は譲渡を受けたという証明を提出できていないと指摘しており、よって（上記裁判所は）梁弘志氏の三姉がそれら5曲の著作財産権を所有するとの判決を下した。本件はさらに上訴できる。（2018年3月）