工研院がメルクグループと協力覚書に調印
J180326Z5 2018年4月号(J224)
工業技術研究院(Industrial Technology Research Institute、以下「工研院」)はメルク(Merck)グループと2018年3月26日に協力覚書に調印した。5月に工研院の創新園区(Innovation Campus)において「台湾-メルクのバイオ医薬品に関する製造工程研究開発及び訓練協力プログラム(Taiwan-Merck Biopharma R&D and Training Collaboration Program)」を立ち上げることを発表した。双方は工研院のバイオ医薬品分野における研究開発力をメルクのキーテクノロジーや最先端の製造工程と組み合わせ、国内の優秀なバイオ医薬品人材を育成し、協力して台湾バイオ医薬品の領域を拡大し、世界標準に高めることを目指していき、「1+1は2より大きい」というバイオ医薬品産業の価値を創出できることを期待している。
今回の提携は2段階に分かれている。「台湾-メルクのバイオ医薬品に関する製造工程研究開発及び訓練協力プログラム」は双方の提携のスタート地点にすぎず、世界最先端の純化技術と高効率の大型量産スキームを導入すると同時に、欧米法規で求められる確証と認証の方法を導入して、実践訓練と組み合わせ、基礎、理論からnon-GMP設備の操作まで、わが国バイオ医薬品産業の生産キーテクノロジーに関する実力を強化する。さらにメルクから抗体-薬物複合体(antibody-drug conjugates,ADC)に関連する製造及び予備処方のノウハウも導入することで、わが国が精密な医療用新薬の開発力をそなえ、最先端医薬品の国際市場に進出できるようになることを目指していく。
メルクグループは医薬品ヘルスケア、ライフサイエンス及び特用材料の三大分野をカバーするトップメーカーであり、今回の工研院との提携を通じて、顧客の医薬品開発過程における必要な技術力を確保できるようになり、それによって人類の健康と福祉の創造という最終目標の達成を加速していく。(2018年3月)