台米間初の自動運転システム提携案件、ARTCと米OPTIMALが合弁で優車智能を設立
J221026Z5 2022年11月号(J279)
経済部の協力の下、財団法人車両研究測試中心(ARTC)は特許技術の現物出資を行うことで米国のOPTIMALグループと合弁で「優車智能股份有限公司(OPTIMAL Intelligent Mobility、以下「優車智能」)」を設立し、2022年10月26日に正式に営業を開始した。当初は北米市場に重点を置き、2023年に認証作業を進め、2024年には車両に搭載して北米で販売する。これは台湾の研究機関と米国による初の自動運転システム提携案件であり、台湾の自動運転産業チェーンに属する企業にとってビッグチャンスとなる。
米OPTIMALグループは1986年に設立され、米国のビッグスリー(フォード、GM、クライスラー)専属の設計デザイン提携企業であり、また世界で初めて低床電動中型バスを開発した企業でもあり、電気自動車分野のリーディングカンパニーだといえる。OPTIMALは現有の電気自動車をベースとして、適当な自動運転技術パートナーを探していたところ、ARTCから長年にわたり培ってきた自動運転技術の成果である自動運転レベル3の統合プログラムを提示され、OPTIMALはこの技術に驚嘆したため、共同で優車智能を設立して、自動運転市場を開拓することを決めた。
ARTCは長年にわたって自動運転技術の研究開発を行っており、今回は車間距離制御装置(ACC)、車線追従システム(LFS)を核心とする先進運転支援システム(ADAS)関連特許技術12件を現物出資することで、OPTIMALと優車智能を設立し、それらの技術とOPTIMAL-EV電気自動車とを統合する。ARTCは米国市場を手始めに、台湾の自動運転技術が国際市場へ進出していくのに協力するとしている。(2022年10月)