デルタ電子とNXPセミコンダクターズがMOUを締結、電気自動車の版図拡大を念頭に共同ラボを設立
J221213Y5 2023年1月号(J281)
電源・エネルギーマネジメントのグローバルリーダーであるデルタ電子は、2022年12月13日、車載用半導体の大手メーカーであるNXPセミコンダクターズと、製品開発・検証期間の短縮と開発コストの低減を目指して、共同ラボ設立の覚書を締結したと発表した。デルタのEVソリューショングループ総経理の唐修平氏は、車載市場と消費電子(コンシューマーエレクトロニクス)は大きく異なっているので、IDM(垂直統合型メーカー)との長期的な戦略的提携は、自動車メーカーの将来のニーズを満たして事前に生産能力を設定及び計画するのに役立つと述べた。
デルタによると、今回の提携とラボの設立により、製品の精度管理を強化し、OBCM、DC/DCコンバータ、トランクションインバーターの効率、電力密度、システム統合能力の向上をスピーディーに行えるので、両社のEV関連分野での競争力を高めることができるとのことである。
また、唐修平氏は、主要な自動車メーカーが各社とも新型の電気自動車を発売しているため、世界の電気自動車市場は1〜2年ごとに500万台ずつ増加して成長を続けていると述べた。電気自動車市場の急成長は疑いの余地がなく、その主要材料である半導体は、自動車のパワーシステムやキーコンポーネントを供給するデルタのサプライヤーにとっても極めて重要な存在となっており、また、デルタも、NXP S32プラットフォームを利用して、次世代電子部品/アーキテクチャの開発に共同で取り組み、注力しているとのことである。(2022年12月)