鴻海とStellantisがSiliconAutoを設立　車載用半導体に参入

　鴻海科技集団（Hon Hai Technology Group）と世界自動車トップメーカーであるStellantis（ステランティス）は、2023年6月20日に合弁会社SiliconAuto（シリコンオート）を設立し、双方が50％ずつ株を保有すると共同発表した。SiliconAutoは2026年より、Stellantisをはじめとする自動車業界の顧客に一連の最先端車載用半導体設計と販売サービスを提供する予定である。
　鴻海は、今回の提携により、Stellantisが深く把握している世界モバイル産業ニーズと結合し、且つ鴻海の通信産業における専門知識と開発力を活かし、SiliconAutoは専門とする半導体製品、特に電気自動車に必要な多数のコンピュータ制御機能及び関連モジュール製品を主に供給すると述べた。
　SiliconAutoは今後、Stellantis、鴻海及びサードパーティ向けにも半導体製品を供給する予定であり、それにはStellantisが新たに開発した、OTA（Over-the-air）無線アップデート機能を備えた電子・電気及びソフトウェアアーキテクチャ「STLA Brain」も含まれる。
　SiliconAutoはオランダに本拠を置き、鴻海とStellantisの双方で共同経営チームを結成し、StellantisがSiliconAutoの部品設計業務を行い、今後、電気自動車や各種新エネルギー車に必要なプラットフォーム機能を供給する。
　鴻海によると、今回の提携は、2021年12月に発表した、鴻海とStellantisの車載用半導体分野における戦略的パートナーシップに続き、これをより一層発展させたものであるという。鴻海とStellantisはまた、家電機能を組み合わせたスマート・コックピット、ヒューマンマシンインターフェイス及び関連サービスを主要対象とする合弁会社MobileDrive（モバイルドライブ）も設立した。（2023年6月）