2022年主要特許庁の特許・意匠・商標出願受理概況
J231113Y1・J231113Y2 2023年12月号(J292)
知的財産局は2023年11月13日に「2022年わが国と米、日、欧、韓、中との特許・実用新案・意匠・商標の出願及び許可の概況」レポート(原文名:2022年我國與美、日、歐、韓、中國大陸專利商標申請暨核准概況」報告)を発表した。2022年五大特許庁※(以下「五庁」)が受理した特許出願件数はCNIPA(1,619,268件)、EPO(193,460件)及びTIPO※※(50,242件)がいずれも前年比で約2.1~2.5%増加しており、その他の特許庁は横ばいとなった。実用新案についてはCNIPA(2,950,653件)だけが成長している。意匠と商標に関しては、五庁とTIPOでいずれも減少した。
(訳注※:五庁とは、日本国特許庁(JPO)、米国特許商標庁(USPTO)、欧州特許庁(EPO)、中国国家知識産権局(CNIPA)、韓国特許庁(KIPO)を指す。※※TIPOは台湾の知的財産局を指す。)
特許登録件数及び商標登録件数については、CNIPAの特許登録件数(798,347件)が14.7%増加しており、成長が最も顕著であった。TIPO(37,175件)も前年比で1.6%増加した。USPTOの商標登録件数(362,597件)が7.3%成長している。そしてJPOは特許登録件数(201,420件)と意匠登録件数(29,540件)、商標登録件数(322,768区分)はいずれも7.5~9.2%成長しており、その他の特許庁は特許登録、実用新案登録、意匠登録及び商標登録の件数がいずれも減少した。
出願人は五庁及びTIPOにおいて、いずれも積極的に先端技術、産業革新及びビジネス戦略に力を入れている。さらに踏み込んで同年の特許出願の技術分野について分布を観察すると、受理した特許出願が最も多かった技術分野はEPOでは「デジタル通信」、USPTO、CNIPAでは「コンピュータ技術」、JPO、KIPOでは「電気機械、電気装置、電気エネルギー」、TIPOでは「半導体」だった。意匠登録出願件数を分類別にみると、「自動データ処理機器等」がJPO、USPTO及びTIPOで1位、EUIPOとCNIPAでは3位だった。さらに五庁及びTIPOが受理した商標登録出願件数については、「コンピュータ及びテクノロジー製品等」がいずれもトップ3に入っており、「科学的及び技術的サービス」はEUIPO、JPO、USPTOでトップ5に入っている。
知的財産局は最新情報を「2022年わが国と米、日、欧、韓、中との特許・実用新案・意匠・商標の出願及び許可の概況」レポート(中国語版)にまとめており、以下の知的財産局サイト(https://topic.tipo.gov.tw/patents-tw/lp-979-101-xCat-2.html)を参照されたい。(2023年11月)