UMCが12ナノメートルプロセスプラットフォームの開発でインテルと協力 米国で2027年生産開始
J240125Y5 2024年2月号(J294)
UMC(聯華電子)とインテル(Intel)は2024年1月25日に12ナノメートルプロセスプラットフォームを共同開発し、これによりモバイル、通信インフラ建設とネットワーキング等市場の急速な成長に対応すると発表した。今回の長期契約により、インテルの米国における大規模な生産能力と、UMC の成熟した製造プロセスに関する豊富なファウンドリ経験の融合が実現する。これにより、プロセスポートフォリオの拡大が期待できるうえ、より充実した地理的に多様なレジリエンスの高いサプライチェーンを構築し、全世界の顧客に調達の意思決定における優れた選択肢を提供できるようになる見込みである。
インテルの副社長兼Intel Foundry Services (IFS) のゼネラルマネージャーStuart Pann氏は、「インテルとUMCの戦略的提携は、世界の半導体サプライチェーン全体に技術と製造におけるイノベーションをもたらすものであり、また、2030年までに世界第2位のファウンドリになるというインテルの目標実現に向けた重要な布石である。」と述べた。
UMC 共同社長の王石氏は次のように語った。「FinFET 機能を備えた米国製造の 12 ナノメートルnm プロセスに関するインテルとUMCの提携は、コスト効率の高い生産能力の拡大、及びテクノロジー・ノードの進歩を追求する戦略における重要な一歩であり、同時に顧客対して一環した取り組み姿勢を示すものである。今回の契約は、顧客が重要で新しいノードにムーズにステップアップし、北米市場の生産能力によるサプライチェーンのレジリエンス強化という恩恵も受けられるよう後押しするものとなる。UMCは、インテルとのこの戦略的提携に期待しており、両社の強みを補完的に活用して潜在市場を開拓し、技術発展のタイムスケジュールを大幅に早めることができるよう望んでいる」。
UMCとインテルが開発した12ナノメートルプロセスは、米国アリゾナ州Ocotillo Technology Fabricationのファブ12、22、及び32で開発製造される予定であり、これら既存の設備を活用することで、先行投資コストを大幅に抑えることができるので、稼働率の最適化が期待できる。
UMCによると、両社はともに顧客の二ーズを満たせるよう全力を尽くし、エコシステムを通じてパートナーに電子設計自動化(EDA)及び知的財産権(IP)のソリューションを提供し、12ナノメートルプロセスのデザイン・イネーブルメント(design enablement)について互いにサポートしてゆくとのことである。この2ナノメートルプロセスは2027年の生産開始を予定している。(2024年1月)