晶碩光学が、永勝光学、海昌隱形眼鏡を特許権侵害で提訴

J240504X1・J240504Y1 2024年6月号(J298)

 晶碩光学(Pegavision)は5月3日に(上場企業による)重要事実の開示を行い、台湾の永勝光学(Yung Sheng Optical)と中国の海昌隱形眼鏡(訳注:「隱形眼鏡」はコンタクトレンズの意味)を相手取り、知的財産及び商事裁判所に特許権侵害訴訟を提起したと発表した。晶碩光学は、同業者による権利侵害の悪習を根絶し、同社の特許権が損害を被り続けるのを避けると同時に、同社の長期にわたる研究開発によって築いた競争の優位性を維持するため、裁判所に対して前述被告に特許権侵害に係るすべての行為を停止、予防するよう命じることを請求するとともに、損害賠償を請求したと述べている。
 晶碩光学によると、永勝光学の製造する海昌(Hydron)等ブランドのコンタクトレンズ製品が晶碩光学の特許を侵害している嫌疑があることを発見したため、知的財産及び商事裁判所に提訴して、永勝光学及び海昌隱形眼鏡が製造及び販売している多数の商品が、晶碩光学が所有する台湾第I634205号特許「コンタクトレンズ処理用の溶液(原文:用以處理隱形眼鏡之溶液)」及び台湾第I671086号特許「眼科製品及びその他眼科組成物(原文:眼科産品及其眼科組成物)」の範囲に含まれており、晶碩光学の特許権を共同侵害していると主張したという。
 永勝光学と海昌隱形眼鏡はいずれも金可(Ginko)グループに所属している。金可グループの傘下には永勝光学、海昌隱形眼鏡、江蘇海倫隱形眼鏡の主要子会社3社があり、コンタクトレンズ及び洗浄液の製造及び販売を主な業務としている。晶碩光学が特許権侵害で提訴した件について、金可国際(Ginko International)は、商品の販売前には特許権侵害分析を行い、アセスメントを通じて商品に特許権侵害のおそれがないことを確認してから発売しており、晶碩光学は特許権侵害を受けたと主張しているが、金可国際では前述の手続きを実施しているため、係争特許権を侵害する可能性はないはずであると述べている。(2024年5月)

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