台豪間の科学技術協力協定締結でハイテク外交に新たな頁を刻む、4つの重点分野に焦点
J240514Z5・J240513Z5 2024年6月号(J298)
行政院の国家科学技術委員会 (NSTC)は2023年10月にオーストラリアの産業・科学・資源省を訪問して上層部と面会した際に、台豪間の科学技術協力協定(Science and Technology Arrangement, STA)の締結を提案し、双方は半年をかけて検討と企画を行い、5月13日無事に締結した。オーストラリアは台湾が5番目にSTAを締結した国となる。今後双方は4つの重点分野(即ち、ICT産業の製造、半導体技術及び核心技術のサプライチェーン・レジリエンス、バイオテクノロジー、及びネットゼロへの移行)に焦点をあてて協力を進めていく。
台豪双方による今回のSTA締結は、2012年に締結したMOUをレベルアップしたもので、これは双方が互いの科学技術力を重視していることを表している。協定の枠組みにおいて、双方は今後、科学技術研究における関係をより一層緊密なものとして、提携のレベルも拡大し続けていくとしている。
国家科学技術委員会によると、2020年末から4年間に台米、台独、台仏、台加、台豪のSTAを締結し、22項目の戦略的研究提携や人材交流プログラムが作成され、それには半導体、量子、人工知能、ネットゼロ、生物医学などが含まれ、今後の協力における重要な方向性とされているという。(2024年5月)