「特許再審査の早期審査(AEPRe)」プログラムが2024年9月1日から試行
J240829Y1 2024年9月号(J301)
経済部知的財産局の公告によると、同局は2024年9月1日から「特許再審査の早期審査(AEPRe)」プログラムを試行的に開始し、出願人が再審査段階で、初審査において拒絶された請求項を自発補正して削除し、その他の請求項を保留する場合、知的財産局は早期審査を提供するという。これにより出願人の早期特許権取得に寄与できるため、各界が(AEPReを)活用することを歓迎するとしている。
知的財産局は次のように説明している:特許審査には初審査と再審査の二段階があり、初審査で特許査定を受けなかった場合、出願人は再審査を請求できる。AEPReは、初審査の拒絶査定における拒絶理由が一部の請求項だけにある出願案件について、出願人が再審査で「拒絶された請求項を削除し、拒絶されていない請求項を独立項に変更する」という補正を行い、特許請求の範囲を初審査で拒絶理由がないとされる範囲にするならば、その再審査案件はAEPReを申請することができ、知的財産局は早期審査を行い、(AEPRe申請日から)6ヵ月以内に審査意見(即ち拒絶理由通知書又は査定書)を発することになる。
2023年特許の再審査件数は6538件で、平均ファーストアクション期間(再審査請求から初回拒絶理由通知書の発行までの平均期間)は10.1ヵ月、平均最終処分期間(再審査請求から査定書発行までの平均期間)は13.1ヵ月であった。今年(2024年)9月1日から試行的にAEPReをオンラインで申請することができ、手続きが簡便で料金がかからない。出願人がAEPReを申請すれば、知的財産局は6ヵ月以内に再審査の拒絶理由通知書又は査定書を発することになる。知的財産局では、出願人は実際には2~3ヵ月で審査結果を受け取ることができるだろうとみており、出願人の迅速な特許権取得に寄与できるとしている。
「特許再審査の早期審査(AEPRe)」に関する情報は知的財産局のサイト(https://www.tipo.gov.tw/tw/cp-85-977635-e7dc7-1.html)を参照されたい。(2024年8月)