工研院がPSMCと提携して MOSAIC 3D AIチップを開発
J240905Y5 2024年10月号(J302)
毎年恒例の盛大なイベント「2024 SEMICON TAIWAN」が、2024年9月4日に開催され、「経済部産業技術司主題館」(テーマパビリオン)において、工研院は45項の先進テクノロジーを一気に展示した。その内の、今回PSMC(力積電)と協力して発表した、生成 AI アプリケーション向けに開発した世界初のモザイク3D AIチップ(Memory-cube Operability in a Stacked AI Chip;MOSAIC)は、2024 R&D100大賞を受賞しただけでなく、更に、需給が逼迫している高帯域幅メモリ(High Bandwidth Memory;HBM)を志向し、AI産業に高い効率、柔軟性、高いコストパフォーマンスの代替ソリューションを提供するものとする。
PSMC副総経理兼技術長である張守仁氏は、次のように述べた。現在、HBMメモリはAI アプリケーションの第一選択肢であるが、AIによる技術アプリケーション革命を推進する潮流に乗って、数多くのテクノロジー業者も積極的に代替ソリューションを模索している。よって、エネルギー消費や放熱、単価などこれらの面に応用できる最良の代替ソリューションを提供することが期待されている。今回、工研院と提携して開発したMOSAIC 3D AIチップは、ウェハレベルメモリ+ロジックスタッキングソリューションの採用により、メモリとコンピューティングコア間の伝送距離を大幅に短縮し、データ伝送帯域幅を大幅に広げているので、高性能、低コスト、拡張性、カスタマイズなどのメリットがあり、特に共同で開発した世界一の3Dチップ積層ワンストップ(Total Solution)サービスは、グローバルなチップ大手の注目を集めているとのことである。(2024年9月)