「小公主蘇菲亞」商標登録異議事件、アパレルメーカーが一審で勝訴
J190711Y2.J190710Y2 | 2019年8月号(J240) 前のぺージに戻る    
     米ディズニー・エンタープライズ(Disney Enterprises, Inc)は「Disney小公主蘇菲亞及び図」を以って知的財産局に対し商標登録を出願し、登録が許可されたが、立蕎服飾行(Lee Bridge Garments Co.)の朱○○が該商標と自身が所有する「蘇菲亞SOPHIA」、「蘇菲亞Sophia」商標とが類似を構成しているとして、異議を申し立てていた。知的財産局は異議申立不成立を審決し、朱○○は行政訴願を提起したが、経済部から棄却されたため、行政訴訟を提起した。先日、知的財産裁判所は訴願決定と原処分をいずれも取り消すとともに、知的財産局に「Disney小公主蘇菲亞及び図」の商標登録を取り消すよう命じる判決を下した。全件は上訴できる。
     知的財産裁判所の判決書の要約は次のとおり。
(一)「Disney小公主蘇菲亞及び図」と「蘇菲亞SOPHIA」等商標とを対比すると、いずれも同じ中国語の「蘇菲亞」を含み、外観、呼称、観念がいずれも同じであり、かつ一般的な国民も「Sophia」を「蘇菲亞」と翻訳している。「小公主」(訳注:小さなプリンセスの意)の文字が小さく、消費者は「蘇菲亞」を形容する敬称であると考えうる。外国語の「Disney」の文字が小さく、王冠の中に組み込まれており、消費者は判別し難い。よって両商標の顕著な部分はいずれも中国語の「蘇菲亞」であり、両者は類似を構成する商標であり、かつ類似度が高い。
(二)両者が登録している指定商品は同一又は類似しており、かつ類似度が高い。しかも消費者は「Disney小公主蘇菲亞及び図」商標をより熟知しており、先に登録されている「蘇菲亞SOPHIA」等商標を後に登録された「Disney小公主蘇菲亞及び図」商標である、あるいは「蘇菲亞SOPHIA」等商標と「Disney小公主蘇菲亞及び図」商標は同じ出所からのものであると誤解しやすい。よって「Disney小公主蘇菲亞及び図」商標の登録で消費者に誤認混同を生じさせるおそれがある。
(三)わが国の商標法は登録主義を採用しており、また最先の登録出願人が商標権を取得すべきである。「蘇菲亞SOPHIA」、「蘇菲亞Sophia」商標は1981年12月8日及び1997年4月14日に登録を出願しており、それぞれ1982年9月1日及び1998年4月16日に登録が許可されている。「Disney小公主蘇菲亞及び図」商標は2015年11月9日に登録が出願され、2017年1月1日に登録が許可されている。明らかに「蘇菲亞SOPHIA」等商標は先登録の商標であり、先に保護を与えるべきである。(2019年7月)